人魚姫の椅子

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人魚姫の椅子

  • 著者名:森晶麿【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 特価 ¥825(本体¥750)
  • 早川書房(2016/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152096586

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内容説明

瀬戸内海に面した椅子作りの町、宝松市鈴香瀬町。高校生の海野杏(うみの・あん)は、毎朝海辺で小説を書きながら、椅子職人を目指す同級生・五十鈴彗斗(いすず・すいと)と少しだけ話すことを日課としていた。 ある日の朝、いつものようにやってきた彗斗から、「高校をやめて町を出る」と告げられる。特別仲がよかったわけではないが、傍にいて当然の存在がいなくなることに焦りを覚える杏。 時を同じくして、杏は親友の翠(みどり)からラヴレターの代筆を頼まれる。戸惑う杏だったが、必死に頼む姿にほだされ、誰にでも好かれる、明るくてかわいい翠を思い浮かべながら、一文一文を丁寧に書きだしていく。そのラヴレターから、小さな町を揺るがす失踪事件が始まるとも知らずに。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

★Masako★

71
★★★+一人人魚祭り五作目♪いや~、まさかあんな結末が待っていようとは!瀬戸内海に面した町。空想好きで小説を書くのが趣味の高校生・海野杏。椅子職人を目指す同級生の五十嵐彗斗。杏の親友の若槻翠。前半は高校生の穏やかなそしてときめき感たっぷりの日常が描かれているが、中盤雨雲が広がるように物語は不穏な空気に包まれていく。突然行方不明になった翠。杏は必死で手がかりを見つけようとするが。読みやすく綺麗な表現が散りばめれた文章でありながら現実離れした残酷で切ない結末とのアンバランスさ!不思議な読後感、一気読みだった。2018/05/13

すい

67
2017年最初の読了本は、大好き(なはずの)森センセの本書。『偽恋愛小説家』が好き過ぎて森センセファンを自称してはいるものの、最近は迷っている。そんな中での本書。美しい文章で淡い初恋を描くストーリーは物凄く好み。親友に頼まれたラブレターの行方や、主人公である杏の複雑な家庭事情。それらに悩みながらも成長していく姿を追っていけるのかと思いきや、そこへ親友の行方不明を絡ませてくるものだから、一気に話はミステリー寄りへ。ここまで残酷な結末が必要だったのかと問われれば何とも言えないが、私の好きな方の森センセでした。2017/01/11

えりこんぐ

65
椅子を作る彗人と小説を書く杏。高校生の爽やかなミステリーかと思いきや、翠の失踪の結末がおぞましすぎる(°_°) 衝撃でした。。2019/05/06

むつぞー

56
海辺で物語を書く少女と、ラブレターを渡そうとした日に失踪した少女の親友の視点と少女の創作する物語で出来ています。 少女の複雑な家庭事情、椅子を作る少年の椅子への熱意、少女が少年へ向ける思い…甘酸っぱいような話に幻想的な物語、そして失踪した少女の謎。 きれいな物語のようでいて、その真相はなんともやるせないものです。 この落差が作者の狙ったものなのかな。アンバランスな感じがなんとも印象的でもありました。 2017/01/14

おかだ

52
おもしろかった!小説を書くのが趣味の空想少女・杏と椅子職人を目指す同級生の男子・彗斗。二人の甘酸っぱい恋愛青春物語かと思いきや、親友の翠が失踪したことから何やら不穏な方向へ。残されたラブレターや微妙な三角関係、杏の小説など、色々な要素が絡み合って…この流れで、あんな場所まで話が飛ぶのか!真相がわりとハード!と後半は驚きの連続だった。かなりダークでエグい展開になるんだけど、ラストはスッキリしていて意外と読後感が良くて。正直この衝撃のクライマックスで締めが爽やか路線って、神業だと思う。楽しませてもらった!2018/06/05

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