内容説明
古くは、劇映画から大衆は幕末維新史を「知った」。現代ならばNHK大河ドラマの幕末維新モノと司馬遼太郎が著した幕末小説群であろう。この二本柱によって、いまの日本国民は幕末維新史を「知っている」。だから大衆が抱いてきた「幕末維新像」を知ろうと思えば、こうした娯楽性の強い作品が、どのようにこの時代を描いて来たかを追わねばならない。
目次
第1章 幕末時代劇のルーツを発見!
第2章 架空のヒーロー、大活躍!
第3章 新選組は明治期から人気者
第4章 無名だった坂本龍馬
第5章 戦意高揚に利用された幕末の人々
第6章 映画黄金時代の傑作、問題作
第7章 新しいヒーロー像を求めて
第8章 大河ドラマとテレビ時代劇の見方
第9章 幕末時代劇の未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雨巫女
6
幕末時代劇によって幕末の維新観がかなり左右されてるのは、確かですね。2010/08/04
ぞだぐぁ
1
幕末から明治のはじめあたりを専門としている人が書いた、フィクションで維新の立役者とか幕臣側だった人達、あるいは彼らと共演したオリジナルの人物達がどう描かれてきたかって歴史の本。 ちょうどFGOで高杉晋作がメインとなるイベントがやってるのでタイムリーなタイミングで読めた。 まだ生きてる人がいるから別の名前を当てても明治初年度にはもうやってたりとか、土方歳三より近藤勇の方が人気があったって話には驚いた。 また、悪役にされがちだった新撰組が戦後に燃えよ剣で復権したって聞いてたけど違うんだね。2023/03/21
Gen Kato
1
明治からの「幕末」映像史。無声映画時代の伝説の名作映画フィルム、観たいです。どこかで発見されると嬉しいなあ。2015/01/02