出版社内容情報
子どもを養い・教え・諭す存在から、ともに生きる存在へ。ロングセラー『赤ちゃんのいる暮らし』の著者がはじめて挑む父親論。
内容説明
父親とは、どういう存在で、どんなあり方が望ましいのか。子どもとは、どういう存在で、どう対すればよいのか。子育てには、どんな理念と方法がありうるのか。夫婦には葛藤がある。子育てにおいては、どうあるべきなのか。失敗も弱みもにじみ出るままでいい。たぬき先生が贈る等身大の父親論。
目次
1 相談編―子育てなんでも相談室Q&A40(仕事と家庭;しつけと教育;子どもの心と体;夫婦のトラブル)
2 考察編―父親という存在とそのあり方(父親の乳房;子どもの親性;子育てのジレンマ;夫婦の綱引き)
著者等紹介
毛利子来[モウリタネキ]
1929年、千葉県生まれ。旧制岡山医科大学卒。東京・原宿で小児科医院を開業するかたわら、子育てに関する著述・講演を展開
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感想・レビュー
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makimakimasa
9
子供が楯突いてきたら喜ぶべき。それは単純な反抗期でなく、奥底に不条理との闘いがある。根本は自我の問題であり(精神的な親殺しを含む、親のコピーになるのは身が持たない)、しつけの対象とならない。鬱屈が晴れるまでとことんサンドバッグになってでも耐えるべし。夫婦喧嘩はパッパと派手にやってよし。偽善的な冷戦より救いがある。過剰な禁止や命令は親の心配を無くせても子供から何かを奪っている。保護と突き放しという矛盾の辛さに耐えるのが親。子供は親を問うてくる。それには自らを飾らずさらけ出す覚悟で、全人格で応じる事。2021/09/22
山根清志
0
「専門家の権威に頼って、簡単に決意しては、親がすたる」「自立は依存があってこそ可能」「多難であればあるほど、実りは大きい」2022/10/30
ようまいパパ
0
だが、自立は依存があってこそ可能なのだ。一人で歩いていった幼児は、必ず親を振り向く。そこに笑顔を認めれば、安心して、また歩みを進める。知らん顔をしていれば、あわてて親の懐に飛び帰ってくる。十分に可愛がってもらえたら、再び一人で歩きだす。親が一人歩きの基地になっているわけだ。2022/06/01