角川文庫<br> 完全版 1★9★3★7 イクミナ (上)

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角川文庫
完全版 1★9★3★7 イクミナ (上)

  • 著者名:辺見庸【著者】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • KADOKAWA(2016/11発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784041049525

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内容説明

人間の想像力の限界をこえる風景の祖型は一九三七年にあったのではないか。戦後、あたかも蛮行などなかったようにふるまってきた日本人の心性とは何か、天皇制とは何かを突き詰め、自己の内面をえぐり出す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KEI

41
1937年、日本は中国に対し何をしたか?南京大虐殺の詳細を多くの知見と共に自説を述べる。私にとって、自分が生まれる前の過去のもの、そして中国側が発表した被害者数の矛盾(南京の人口より被害者が多い)等により、忘れ去るべき事として捉えていた事が間違いであったと思い知らされた。「殺、掠、姦」という蛮行を許し宣戦布告なき戦争をしたニッポン、その時、自分の父祖はその戦いで何を思ったか、自分だったらどう対応したのだろうかと何度も自問する著者の思いに共感する。現在と何が変わったのか?戦慄する。著者の渾身の力作。2018/11/23

jahmatsu

32
南京大虐殺に関して他の作品等読んだが、レベル違いの重さ、よくぞここまで書き、まとめた。著者の怒り、失望、傷心が言葉に滲み出ていて活字にもの凄い力を感じる。一呼吸して下巻へ2019/03/03

sashi_mono

14
「未来は過去からやって来る」…自壊しつつある現代日本の謎を解くカギは1937年にあると作者はいう。本書は1937年の時代状況を踏まえて、日本および日本軍がおこなった当時の蛮行を炙り出しながら、作家が徹底的に自問をも課す審問の書。「日本論」「日本人論」としても読める。下巻に続く。2019/12/06

おおにし

12
2015年に初版が週刊金曜日から出て、翌年河出書房新社から増補版が出たと思ったら、その年のうちに角川文庫から完全版が出版。どうしてこんなに目まぐるしく改訂が繰り返されたのか事情はよくわならないのだが、そのせいなのか角川文庫からでたとき、あまり宣伝されなかったようだ。新聞の書評でも取り上げられていなかったのでは?日中戦争で日本人が中国人に対して行った残虐行為に対して、作家や文化人がどのようにとらえていたのか本書でよくわかった。我々はあの戦争についてどうとらえたらよいだろうか。深く考えさせられる本。2017/07/23

呼戯人

12
私たち日本人の心性には、根本的には自滅への願望が隠されているのだろうか。天皇制ファシズムが再び鎌首をもたげ、滅亡への道を生き急いでいるように見える今日、その根本的な日本人の心性を暴き、白日の下にさらしだそうとする辺見庸の試み。彼の掲げる歴史の鏡に映し出されて、日中戦争の始まった1937年を鏡として2016年現在の日本の姿が映し出される。その恐ろしい姿に戦慄を覚えないものがいるだろうか。私たちの心の奥底に流れる「海行かば」の旋律。この奥底の旋律が死と破壊への願望なのだとしたら、私たちには何ができるのか。2016/11/28

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