新潮文庫<br> ドイル傑作集(II)―海洋奇談編―

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新潮文庫
ドイル傑作集(II)―海洋奇談編―

  • ISBN:9784102134122

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内容説明

呪いを秘めた漂流船の宝箱、北極の浮氷原をさ迷う捕鯨船の悲話、幕末の横浜を舞台にした怪談、大洋を漂う無人船の秘密、遠洋航路の客船に持ち込まれた小箱の謎など。海と船のもつ秘密と怪異な事件をテーマにした『縞のある衣類箱』『ポールスター号船長』『たる工場の怪』『ジェランドの航海』『J・ハバクク・ジェフスンの遺書』『あの四角い小箱』の6編を収録する海洋奇談編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっぴー

52
ドイルは船医もしていたようです。こちらもミステリ編と同じく、コメディ風にまとめたもの、オチが??なものが全てです。なんというか、腑に落ちない。解説、盛りすぎでしょう…ホラーもミステリも中途半端な感じで残念でした。良い海洋ミステリがあったら教えてください!2017/01/21

みくろ

39
ドイルの海洋奇談を集めた短編集。奇談と見て勝手に怪奇譚だと思っていたら、そこまでホラー色はなかった。むしろミステリ作家の性なのか、最後には合理的なオチがあって、ちょっとしたトリックだったり、ただの勘違いの滑稽話だったりと面白かったです。しかし、その中で唯一怪奇譚といえるであろう異色の作品が「ポールスター号船長」。氷に囲まれ動けなくなってしまった捕鯨船で起こる数々の不可解な出来事。船長のおかしな言動に不安な気持ちが増幅していく。ドイル自身が船医となって航海した経験があるというのは知らなかったので驚きと納得。2015/07/16

泉のエクセリオン

18
ドイルの短編集その2。今回は「海」にまつわる物語を収録している。ドイル自身がエディンバラ大学の医科を卒業した後に捕鯨船の船医になっていたことがあるようで、その時の経験が作品の描写に役立っているそうである。特に『ポールスター号船長』はオカルトものだが物悲しく、氷に閉ざされた北極の海を迫真の描写で描いていることもあり興味深く読むことが出来た。また『J・ハバクク・ジェフスンの遺書』は実在した幽霊船「マリー・セレスト号」を題材にしているのだが、個人的にはオチをオカルトにしてほしかった。ちょっと脚色しすぎ2022/04/24

Tetchy

14
海洋奇談編と名付けられた本書は、その名の通り海や航海に纏わる話(小噺?)が集められている。ホームズ譚では見られなかった海洋物を6編とは云え、物していたとは不思議な感じがし、昔は1つのジャンルを成していたのだろうと推測する。全般的には小粒な印象で、特に最後の『あの四角い小箱』なぞはしょうもないオチの小噺でこれが棹尾を飾るとは何とも情けない。訳も悪く、我慢を強いられる読書だった。2009/06/28

植田 和昭

12
マリイセレスト号をあっかった話が面白かったです。あの四角い箱は、なんじゃそれといった感じです。第3巻だけ紛失しているので買いにいこうと思います。 2017/09/27

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