忍びの旗

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忍びの旗

  • 著者名:池波正太郎【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 新潮社(2016/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101156194

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内容説明

戦乱の渦がいやおうなく忍びの世界をも巻きこんだ豊臣秀吉の治世――甲賀忍者・上田源五郎は、亡父の敵とは知らず、その娘を愛した。彼の運命を変えたのは、実にこの時であった。“忍びの生死は闇から闇へ消えるもの。だが俺は……”組織の非情の掟にそむき、執拗な追跡をうけつつも、人間の熱い血と忍者の苛酷な使命とを、見事に溶け合わせて生きぬいた男の流転の生涯。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とん大西

112
時は秀吉の天下統一目前。軍事的緊張が漂う武州鉢形城。甲賀忍びの源五郎は数年来、北条家重臣・山岸十兵衛に仕え、逐一情報を上方に流していた。いわゆる潜入捜査。ところが、十兵衛の愛娘正子と恋仲となり、十兵衛の信頼もあつかった源五郎は期せずして山岸家の娘婿に。家族の絆の萌芽が源五郎の心を微妙にくすぐり始める。…が、実は武田の元忍びにして源五郎の父の仇の十兵衛。源五郎と十兵衛-互いに知ってか知らずか奇妙な因縁が源五郎の忍びの運命を決定づける…。忍びらしからぬどこか飄げた源五郎の生き様に魅了されます。読み応え大です。2019/05/13

はらぺこ

71
644ページやけど、改行が多いので半分か3分の2ぐらいのページ数に感じる。 主人公の上田源五郎は暖かい血が通った甲賀忍者(伊賀忍者は『忍びのための忍び』)。忍者が主人公やけど戦闘シーンは少ないので、もしタイトルを変える権利があるなら『さわやか忍者げんごろう』。 自分は派手な方が好きなので『真田太平記』のお江や奥村弥五兵衛の方が好き。でも、これはこれで人間ぽくて悪くない。2012/10/25

pdango

57
★★★★★久しぶりの戦国時代モノ。真田太平記を思い出す忍びの世界に引き込まれた。生死と常に隣り合わせの時代。正子になりきって読んでいたからか、「まったく、正子にはわからぬ。せっかく、安住の地を得たというのに、危険を冒して外へ出て行く夫の心がわからぬ。」に激しく共感。最後の日々を一緒に暮らせて、正子が先に逝って良かった。と、まったく、正子になりきってしまった。2019/09/29

優希

52
恋愛によって運命が変わるのですね。闇から闇へと消えるべき忍者の掟を破り執拗に追われつつも人の持つ熱い血と過酷な忍者のあり方を融合させた物語だと思いました。地味目ですがしみじみ面白かったです。2023/03/11

BB

15
なんだかこれまで出逢った数々の忍びとは違った雰囲気に少々戸惑いもありながら、さすがの面白さ。また、長曽我部や真田幸村など、真田太平記を彷彿させる場面もあり、懐かしく。しかしながら、この時代に食傷気味な自分も感じ、面白さに反して、読了に時間がかかってしまった。今年初の読了、ごちそうさまでしたm(_ _)m2020/01/05

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