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内容説明
ドキュメンタリー映画でも話題になった、山口組の顧問弁護士を長きにわたって務めてきた山之内幸夫。なぜ彼は山口組の弁護を請けることにしたのか。山口組を近くで見続けてきた男が語る、暴力と弁護。手記、独占出版。
第一章 山口組分裂の背景
第二章 代紋の重み
第三章 ヤクザの民事介入暴力と薬物
第四章 月額十万円の顧問弁護士
第五章 四代目山口組の船出、そして射殺
第六章 暴力団の運命
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
15
暴力団員を見えなくして根絶する、といういまのやり方はおかしい。暴力団を必要とする構造に手を付けず、ただ暴力団が悪いと言って抹殺するのは変だ。抗菌志向が極まって、片っ端から殺菌消毒して「ああきれいになった」と言っているような感じさえする。だけど、著者のように暴力団に同情し肯定する、人間味を感じる、というのは嫌だ。暴力を背景に道理を曲げる、あるいは暴力を発動する、という生き方はおかしい。そんな生き方は、いくら生い立ちに問題があっても、自ら人間として拒否すべきだ。その点で著者の書きぶりにはがっかりした。2017/03/07
白義
13
タイトルだけで「それは気になる」と言わせるタイトル選手権に出場できるが、まさにそのタイトル以上の迫真性がある一冊。顧問弁護士の立場から見た、暴力団組員の特色や抗争の歴史、あるいは一般社会との中継の記録であり、著者が長年に渡る暴力団との関わりや暴対法以降のヤクザ冬の時代もあり目線がかなり暴力団よりなのを考慮しても、というかそういうバイアスまで含めてまるごと資料としての強みが良すぎる一冊。書いてる事自体はよくヤクザに言われることとズレてるわけではないが、その裏付けがよりはっきりしている説得力で流石に迫力が違う2020/02/27
CTC
9
10月の角川新書新刊。著者は84年より、15年に弁護士資格を失うまで“山口組顧問弁護士”だった。本書はその仕事を振り返るものであるが、著者が記すところの“山口組分裂”の経緯が興味深い。分裂の要因こそ①金(会費と日用品購入)、②人事(性急な“後藤切り”と山健いじめ)、③弘道会方式の導入(厳格な組織統制・情報収集・警察権力との非妥協、と巷間に伝わる通りに記すのだが…仕事上、清算事務処理の都合で「やめた人との最後の面談者」になる著者は、分裂に至るまで多くの直参の愚痴を聞いているのだ。思いの他収穫ある1冊だった。2016/11/06
as
8
『ギャング・スター』にあこがれるようになったのだ!(ジョルノ)2016/12/31
まさや
6
同じ著者の「悲しきヒットマン」という書籍が出版されたあとから、日本では鉄砲玉のことをヒットマンと呼ぶようになったそうです。 2021/10/18