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内容説明
少女Uと両親の秘密を知った僕。監禁生活は破綻を迎えたが、ただの作家志望の大学生に過ぎない僕が、彼女のためにしてあげられること……。救いを求める二つの不十分な魂。「事件」が終わる時、生み出された「物語」たち。それは作家志望の青年がプロの作家になる瞬間でもあった。西尾維新とはっとりみつるが描き出した不十分な少女と青年の1週間。ついに感動の完結――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゼロ
63
少女Uが、交通事故に遭った友人よりゲームを優先した理由、両親が帰って来ない理由、少女の不気味な理由。全てが解き明かされます。少女Uは、主人公を誘拐したけれど、少女Uも被害者であった。子供の虐待、躾け、両親の死。衝撃的な展開が続き、主人公が少女にしてあげれることは、お話をすることだった。作家志望の大学生であったからこそできた、唯一ののこと。これにより作家になることができた。全てを読み終え、爽快感溢れる物語になっているのも、原作の力だけではなく、漫画の力が大きい。あなたはどんな物語を聞かせてくれるの?2017/03/24
トラシショウ。
27
監禁されていた事から生じた体臭解消の為、突如として発生する「U」と「僕」の入浴。「U」の身体を覆う様な傷と痣を見た「僕」が遂に目にする事になる、彼女の「ルール」が記された「自由帳」、いなくなった「両親」の行方、そしてそれらの真相が明らかにされ、剥ぎ取られていく中に浮かび上がる「U」の「正体」。「嘘」や「作り話」と言う虚構と、創作である「物語」とは何が違うのか、ならば「創作」とは何か。「作家になる」とはどう言う事なのか。これは、「作家志望の青年が作家になる瞬間を描く物語」なのだと思う(以下コメ欄に余談)。2016/10/23
わたー
23
★★★★★積読消化。そしてUの異常性の正体が判明する。全ての謎が解決した上で、『僕』が選んだ行動がやはりこの作品全体を象徴している。原作読んだ当時から、あのシーンは胸にきたが、イラスト化されると余計にそう思う。そして、予告されていたとおりに終わりを迎える監禁生活と、そこからつながるラストシーンはとてもいい読後感。原作では分からなかった、彼女の笑顔が全てを表しているようでとても良かった。2019/05/01
にゃむこ@読メ11年生
18
最終巻。少女Uにまつわる謎がすべて明らかに。蓋を開けてみれば、大人(親)が押し付けた「ルール」を律儀に守り、小学四年生なりに精一杯生きていたUの素直さが痛々しかった。親の書いた「不自由帳」から解放され、大学生の「僕」の寝物語に耳を傾ける不十分な少女Uは、10年後、十分魅力的な編集者となり、作家となった「僕」と再会を果たす、なんてエンディングは、粋な計らいというやつですか。原作の終幕とは違うようだが、これはこれでありかな。ラストのUの満面の笑みに救われたし!2018/02/08
sskitto0504
18
完結。内容は小説版で知っていたのですがやはりUのここに至るまでを考えると辛いものがありますね。マンガ版ではUが何気に表情があったのが印象的でした。西尾維新さんらしいといえばらしい作品でしたね。2016/10/06