ちくま新書<br> 銀の世界史

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ちくま新書
銀の世界史

  • 著者名:祝田秀全【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2016/09発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480069122

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内容説明

一六世紀、南米ポトシ銀山で採掘された銀は、大量にヨーロッパに流入、世界中をかけめぐった。このとき地球をひとつの単位とする近代世界=グローバリゼーションという革命的状況が出現した。世界史は「銀の流れ」でつかむことができる。英国の綿工業・産業革命・覇権、黒人奴隷、プランテーション、スペインの凋落、オランダ独立、近代資本主義の誕生、コーヒーや茶の流行、明治の近代化、アヘン戦争、日清戦争……。銀で弾けた世界史のダイナミズムを、中心と周辺の関係から描き出す!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

15
コロンブスの新大陸発見から半世紀過ぎた1545年、ポトシ銀山(現ボリビア)の開発が始まった。後にこの銀が欧州に流れ込み、それがグローバルな世界経済活動を引き出すことになった。グローバリゼーションの形成、すなわち近代世界の出現である。この近代への原動力をもたらした新大陸の銀は、一体、どんな動きを欧州で起こしたのか。それは次の三点だ。①人口の増加、②穀物の高騰、③黒人奴隷貿易の伸展である。この三つの社会経済現象と密接に絡み合い、スペイン→オランダ→イギリスという覇権国の変遷とともに、近代社会は形成されていく。2017/05/11

かんがく

13
著者は予備校の世界史講師。「銀」をキーワードに、前半はスペイン→オランダ→イギリスの国際貿易体制の動き、後半は中国・インド・日本などが世界に巻き込まれていく様子を記述する。それぞれの出来事の繋がりをしっかりと整理していくのでわかりやすい。2025/03/03

skunk_c

13
やけにくだけた口調に、ところどころ現れるゴチックの太字。なんだか予備校のテキストか講義録みたいだなと思ったら、本当に予備校の先生が著者だった。したがってもう少し銀のこと(例えばフッガー家あたり)について深い知識が得られるかと期待したけど肩すかし。言ってみればウォーラーステインの世界システム論に様々な日本の研究者の成果を寄せ集めて概説した「世界資本主義史」といったところか。よって味わいはなく、また粗雑な感じも否めない。特に幕末以降の日本史の解釈についてははなはだ疑問。知識をまとめるにはいいが軽薄感強し。2016/10/01

いくら丼

11
銀の視点で見る世界史。まず大航海時代のイメージが凄く鮮やかになって、時代そのものが面白い! が、それ以降知識がなさすぎて暫く放置w(笑)今改めて続きを手に取ると、少し前に『チョコレートの世界史』で見た、イギリス中心の産業史イメージが大活躍。苦手だと思っていた近現代、特に19世紀はなるほど、イギリスの時代なんですね、パクス・ブリタニカとは初耳(多分)。チョコレートでの知識も相まって、時代のイメージがぐっと深まった気がします。徳川や明治日本にしても、世界の枠組みの中で見ると面白いですね! 日本史よわよわ……。2022/03/24

kk

11
銀の話はほんの一部だけ。金融の話も少しだけ。イギリスの貿易の話が中心。 日清戦争のバックグラウンドの話は銀と無関係。 チャートもグラフもない。実証的でない論旨展開。 全体として雑。2018/11/01

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