内容説明
NIA206便は、主脚タイヤをシャルル・ド・ゴール空港離陸時に損傷してしまう。整備士たちが対策を練り始めていたところに、「何者かが同機に放射性物質を持ち込んだらしい」という衝撃的な続報が飛び込んできた。航空史上最悪の状況に陥った747-400は、着陸地を求めて、日本上空を彷徨う。地上職員と機内クルー、それぞれの闘い。作家・内田幹樹が遺した、最後の航空サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
44
昔の洋画(「エアポート」シリーズ・若い人にはわからんか)を見ているような感覚でサクサクと読める航空サスペンス。主脚タイヤが故障したため着陸が難しいという要素と、機内に放射性物質が持ち込まれたとの二重サスペンス構造。機内でのサスペンスと機外でのやりとり、進行はオーソドックスだが、純粋に楽しめる。2011/02/08
piro
36
離陸時にタイヤを損傷した機体に放射性物質が持ち込まれたとの疑惑。放射性物質拡散のリスクから着陸を拒絶されると言う異常事態に。限られた時間の中、何とか事態を打開しようと奮闘するクルーに対し、事故の責任問題に振り回され有効な対策を打てない地上の管理職。刊行の数年後に発生した原発事故にも通じる印象を受けました。謎は完全に解明されないものの、その分陰謀の奥深さ、恐ろしさが増幅されている気がします。これが作者の遺作となってしまった事が残念。2023/12/10
☆ぉりん☆
14
航空会社の部署名が長い漢字の羅列なのに、略称は英文字で、登場人物が多くて『おもしろい』と感じるまで時間がかかった。 でもフィクションとは思えない内容。組織主義の社会と、放射能の恐ろしさを痛感した。『ストロベリーナイト』のサントラがやけにマッチして、緊迫感が倍増。心拍数が上がった。 目に見えないけど、福島原発の放射能もたくさん浴びてるんだろうな・・・。2014/02/06
ペトロトキシン
12
映画なんかだと、こういったトラブル機を全力で助けようとする流れはよくあるけど、この小説はどうも違う。航空会社の会議にしても、トラブル機を助けようという気概は全く感じられず。実際、どうなの?放射能で汚染された飛行機は、どこの飛行場も拒絶するのがリアルな対応なのでしょうか?設定を少し欲張りすぎてしまった感じがします。一般人としては、タイヤバーストだけでも十分パニックなのです。拒絶空港という設定にしたかったがための放射能汚染だったのでしょうが、タイヤバーストの件が完全に置き去りにされてる感じが致しました。2012/08/08
ごろ
10
面白かった!!焦点がぼやけていたり、最後が消化不良感はあるけど、そうであってもカバーできている。ドキドキしながら読んだ。映画化してし欲しい!2013/02/18
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