内容説明
北朝鮮からの亡命者を乗せたワシントン行き002便は、大雪のため遅れて離陸した。その直後、機長二人が倒れ、コクピットには副操縦士の江波だけが残された。そして墜落の危機が訪れる。速度と高度を示す計器がなぜか狂いはじめたのだ。万策尽きた江波に、救いの女神が現れる。元訓練生の岡本望美が、地上のシミュレーターで“一緒に飛ぶ”というのだ。最も危険な夜間飛行が、いま始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
piro
10
久しぶりに内田キャプテンの航空ミステリーを再読。江波副操縦士が乗務するワシントン行002便がトラブルに巻き込まれ墜落の危機に…。ありえない事件なのにリアルな空気感。精緻なコックピットの描写が緊張感を、そしてロシアや北朝鮮に絡む怪しい陰謀の影が、エンタメ度を高めてくれます。緊迫の夜間飛行に引き込まれ一気読みでした。シリーズで毎度トラブルに巻き込まれる、世界一不運な副操縦士・江波が乗務する便には絶対に搭乗したくないなぁ。いつもは嫌われ者の砧機長、今回は男前でした。2017/09/08
ank
9
面白かった!コックピット内での会話は解らないことだらけですが、緊迫感はひしひしと伝わってきます。主人公がなぜ女性なんだろう?と疑問に思いながら読みました。必然であり、彼女は大きく成長します。読後爽やかさとともに冷ややかな恐怖感も味わえます♪2018/06/03
ペトロトキシン
9
シミュレーターで操縦不能になったジャンボジェットを誘導するというのは、パイロットであった作者じゃないと考え付かなかったアイデアのような気がします。相変わらずトラブルに巻き込まれてしまう江波は気の毒ですが、こんな経験を経て機長になる江波は、かなり優秀な機長になる事でしょう。空間識失調(バーティゴ)というのは初めて聞きました。訓練生がバーティゴに陥り易いかどうかの判断も、教官にとっては大切な判断になるのでしょうね。自分の感覚を無視して計器を信じるのは、かなり強い精神力が必要。計器が狂った時は・・考えたくない。2011/12/27
Pil
8
テクニカルタームで溢れ返り消化不良が否めず、航空業界の人なら何倍も楽しめるんだろうなぁと勝手にジェラシー。それにしても会話の端々に出てくる女性蔑視発言の何と多いことか。十数年前の作品なので大昔とは言えないけれど、今日日おおっぴらではないにしろ、そういう思想が根強く残る業界なのだろうと邪推してしまいます。★★★★★/102019/10/09
redmove
8
北朝鮮からの亡命者を乗せた日本発米国行きの飛行機が事故に見せかけたテロにあうが、一人無事だった副操縦士の江波が元パイロット訓練士でテロの仕組みに気づいた岡崎望美の助けを得ながら、着陸を目指す。内田氏は二作品目だけど、面白かった。飛行機の細かい話は正直よく判らないが、臨場感があって良い。2014/10/24
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