河出文庫<br> 味を追う旅

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河出文庫
味を追う旅

  • 著者名:吉村昭【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 河出書房新社(2016/09発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309412580

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内容説明

北は北海道から西は四国、長崎、南は沖縄まで、出合ったうまい物の思い出の数々。気のきいたものから、裏通りの何気ないうどんまで。取材の裏に食の影あり。旅先の朝は市場がよい。東京にも、旅はある。吉祥寺で鴨肉に舌つづみ、下町浅草にも訪う店は少なからず。口福、そして居心地。蘊蓄無用の紀行集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐々陽太朗(K.Tsubota)

63
住むところの近くに行きつけの店がある。その店はいわゆる高級店ではなく、安くてうまい店である。蕎麦屋では酒を飲む。旅先でも、その町その町にうまい店を知っている。食事付きの旅館には泊まらない。どこでもありきたり料理しか出ないからだ。ホテルに泊まり街中にあるうまい店に出かける。朝飯はその町の市場に出かける。市場の周辺の店は、食材を知り尽くした玄人相手の店だけに、材料、味、値にウソが無い。客に気を遣わせるような偉そうな店主のいる店には行かない。人におもねることはしない。吉村昭氏はそうした人だ。手本としたい。 2013/11/28

mondo

33
吉村昭のエッセイには、食や酒に関するものが多いが、旅と食、酒をまとめた一冊がこれ。吉村昭は平成18年7月31日に逝去されたが、墓は越後湯沢にある。この地に別荘を持ち、多くのエッセイもこの地で執筆された。先日、氏の墓参りに行った折に蕎麦屋に入った。「食と酒 吉村昭の流儀」を書いた谷口桂子さんに紹介してもらった「しんばし」という店てある。つまり、氏が好み通った店だ。そんな旅の思い出をブログにしました。https://mondo7.hatenadiary.jp/entry/2022/07/20/175037

り こ む ん

27
吉村昭氏の味のエッセイ。とにかく庶民的。そして、酒。個人的には、余計な味の表現がないのがうれしかった。まどろっこしいワインの様な表現があると…うまいんだか?不味いんだか?てんて想像できないのだけど、氏の表現はシンプル。本当に美味しくて、嬉しいんだな。と、感じる。氏にとっての「美味しい」は、人、雰囲気、値段。それを含めての味なのだな。分かるような気がする。2014/01/17

ちび\\\\٩( 'ω' )و ////

24
無趣味だと仰る著者だが、食べることにはかなり拘(こだわ)りを持っておられる。所謂「食通」ではない。食通は美味ければ金額に拘らない人が多い。しかし著者は金額にも拘るのである。それは戦争時代の食えなかった食生活にあるようだ。著者は美味いと安さに拘る食通人である。そして店の店員や客の質によって味が変わるとも仰られている。これは自分も思う。態度の悪い店には二度と行きたくなくなる。年齢を重ねる程顕著に感じます。読んでいて気遣いが凄い人だと思った。食通ではないと仰られているが、間違いなく自分よりはグルメな方だ(笑)2019/02/26

やどかり

23
食通ではないと言っているが、地元の手頃でおいしいものを探して食べるって1番の贅沢なんじゃなかろうか。吉村氏が取材で行った先々での食べ物の話は、こだわりがありおもしろかった。2019/09/17

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