内容説明
東の都にある大きな湯屋は、安いし広いし湯加減も良い。繁盛しているが、誰もそこで働く人間を知らないという。だが、なぜかその湯屋の奉公人として選ばれた佐吉は、そこが妖怪によって営まれていることを知る。番頭の闇二や妖の一夜や三夜、また子供の落書きのような小さな謎の存在“件(くだん)”に揉まれながら、佐吉は苦労しながらも新鮮な日々を送っていく。そして、一人のカラクリ技師との出会いが佐吉の運命の新たな扉を開く。人と妖怪、その秘密に近づいた佐吉は何を選び取るのか? 人と妖怪が織りなすおかしくてあたたかで不思議な物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
71
なんとまぁ・・とうとう頭がついていかなくなったかと必死になって読みました。最初のうちは妖怪アパート的なものかとワクワクしてたのですが、どうも違う。まぁ時代背景も違いますけれど・・。それでも帯には「その湯屋はいい湯と不思議にあふれているおかしくてあたたかな物語」と。2巻目も購入してしまいましたので読んでみます。佐吉の人間不信が解消されるのを心待ちしよう。そしてワカバとのやり取り、人間と妖怪の和気あいあい加減を楽しみに2巻に。2017/07/28
佐島楓
53
鮮烈さやキャラクター性というものはあまり感じられなかったが、筆力は確かだ。本作がデビュー作とのこと、これからのご活躍に期待しております。2016/09/29
はつばあば
47
再読(#^^#)。あの湯婆を思い出す千と千尋の湯屋のような表紙の絵。残念ながらあの湯婆は出ないで白い猫が。読んだはずなんやけどねぇ・・と。人が生きる上で手にしたい技術、誰にも取られない、どんな不況にも対応できる職業・・アヤカシの見える佐吉はカラクリ技術を得ようとした。人の欲深さ、傲慢さはいつの時代も変わらない内容。2020年以降は何の技術を会得したらこれから先、生きていけるのだろう。命あっての経済・・ 2020/04/27
つばめ
38
設定に惹かれて購入。でも私にはイマイチでした。キャラクターの個性があって世界観も良いんだけど、作者の頭の中で完結してる様な語り口で、中々入り込めなかった……ただ、妖怪達のスタンスや人間の心の機微などの描写は結構好き。主人公佐吉の『察するって便利な言葉。相手の願いを勝手に推測して叶えろって。それを間違えて受け取ったとしても、相手が勝手に察して動いただけだから、察しろと言った人は何の責任も負わない』という部分が心に刺さった。確かに、『察しろ』って言った側に都合が良すぎるもんね。ちゃんとお願いしようや〜。2022/10/22
飛鳥
28
流行り病で家族全員を亡くした20の佐吉。子供の頃に見た大道芸の家族が話していた絡繰り技士になるべく都へ上京するも、なかなか難しく不思議な湯屋で働きながら絡繰りを学ぼうとする佐吉。周りのお調子者の妖怪の一夜や同じく妖怪の三夜にこき使われながらも、絡繰り技師の伽藍堂に出会う。落書きのような不思議な物体の件が現れたりと不思議さと温かみのある物語で大好きなシリーズがまた増えて嬉しい。佐吉の件がべったり懐いていて可愛すぎます。2017/06/25
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