徳間文庫<br> 臣女(おみおんな)

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徳間文庫
臣女(おみおんな)

  • 著者名:吉村萬壱【著】
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 徳間書店(2016/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198941499

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内容説明

夫の浮気を知った妻は身体が巨大化していった。絶望感と罪悪感に苛(さいな)まれながら、夫は異形のものと化していく妻を世間の目から隠して懸命に介護する。しかし、大量の食料を必要とし、大量の排泄を続ける妻の存在はいつしか隠しきれなくなり、夫はひとつの決断を迫られることに──。恋愛小説に風穴を空ける作品との評を得、満票にて第22回島清恋愛文学賞を受賞した怪作! 【解説】小池真理子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

れみ

128
高校教師である主人公が妻に浮気を知られた翌日。妻・奈緒美の体に異変が起こり巨大化していく…というお話。浮気をしたら連れ合いは必ずこうなると決まってたら浮気する人はものすごく減るだろうなあとか思ってしまった。こういう出来事がきっかけで心身のバランスを崩す…ということを奇想天外な形で描いたってことなのかなあと思いながら読んだけど、とにかく食事時には絶対読めない描写が多い。本当にこれ浮気が原因だったのかな?と思うようなことも終盤に出てきてちょっとモヤっとする終わり方ではあったけど、楽しめた。2018/02/21

散文の詞

103
グロいです。 最初、妻が巨大化すると言うから、SFなのかと思っていたら、愛しくも不思議な愛の話でした。 絶望で巨大化?そんな妻を見ながらも、尽くし続ける? どう読めばいいのか。 現実的な問題もあって、考えさせられる部分もあるけど、全体的に?でした。 最後もなんとなくうやむやで、妻としての気持ちはわかるような気もするけど…。 尽くし続けるべき理由がよくわからない。 2020/06/08

あも

93
えぐみがすごい。グロもナンセンスも大概読んできたつもりが、冒頭からえずきそうになって一旦中断。意地で乗り切るも達成感などない。ならば読む価値はなかったのか。否、である。これ程ダイレクトに嘔吐中枢を刺激してくる小説は稀有。浮気に怒った妻が巨大化するのだが、リアリティさん仕事しすぎ…。人間が巨大化するってかくも不自然で壮絶なのね。当たり前だが。肉と精神両面の痛々しさ、息苦しさ、そして巨人の排泄物処理のえぐさ…。もうあんま思い出したくないんでこの辺で。とにかくキッツいので読んでこの感情を共有してくれる人募集…。2018/12/14

ω

76
萬壱先生が愛を書くとこうなるのか!!夫の不倫に怒った嫁が巨大化。3m、4m… 食べて出して食べて出して食べて出して食べて出して食べて出して。安部公房を思わせる。永遠に読んでいられる‼️ ラストの展開は圧巻。何ヶ所かマジで吹いた。犬の頭引きちぎるとことか…ω 引き続き追わせて頂きます。2021/10/03

ゆのん

69
【kindle】何とも壮絶な物語。夫の浮気を知った妻が巨大化し始める。痛みの伴う成長を見守り、食事や排泄の世話の場面はグロテスクではあるものの嫌悪感と共に夫の妻に対する深い贖罪と愛情を感じる。巨大化した自分を隠す夫を詰るシーンや、出会った頃の妻を思い出すシーンは浮気をしたとはいえ夫に対する妻の変わらぬ愛情も感じる。眉を顰めたくなる介護シーンではあるが現実は美しさとは程遠いものなのではないか。夫婦愛とはその夫婦間でなくては理解出来ないものなのだろう。究極の愛とは現実的で汚いものも伴うという事か。3622019/11/27

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