小学館文庫<br> ウォールデン 森の生活 上

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小学館文庫
ウォールデン 森の生活 上

  • ISBN:9784094062946

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内容説明

わかりやすく、見やすく蘇った『森の生活』。

ヘンリー・D・ソローは、1800年代中期、ウォールデンの森の家で自然と共に2年2か月過ごし、内なる自然と外界の自然、そして人間社会を見つめて膨大な日記を記しました。その日記をもとに一冊に編み上げたのが本書です。邦訳は、古典の引用などから難解な書籍と言われていましたが、2004年に小学館から発売になった動物学者の今泉吉晴氏の訳本は、今泉氏自身が山小屋に30年暮らして、自然の側からの視点でソローの翻訳を続け、若々しく、読みやすく、示唆に富む内容になっています。今回の文庫では、さらに豊富な注釈を加筆。深く読み込みたい読者に対しても魅力ある内容となっています。新たに収録された写真と地図は、ソローの足跡(そくせき)をたどったH.グリーソンによるもの。ソローの文章と一緒に見ることで、ソローが感じていた自然を少しでも感じてほしいという訳者の意図によります。社会の産業化が進み始めた時代に、どのようにソローが自然の中を歩き、何を感じていたか。現代に生きる私たちも少しでも感じることができるのではないでしょうか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

'75s'85s

23
森の中の生活って憧れます。しかも2年だけなんて一番楽しそう(笑)。訳者が最後にソローも森の生活を始めるのと同じくらい明白な理由があって森を去るって書いてたので下巻も読みたいです。割と生活のことよりも、現実のしがらみがいかに無駄か、みたいなことが多かったような・・・。自分の農場で働いて借金を完済する人は驚くほど少なく、とか。自分的には、雨の日に外の景色見ながらゆっくり飲み物飲んだり、本読んだり、ギター弾いたりしたいわ〜。一人だけの贅沢な広い空間で。2020/10/11

masabi

18
【概要】著者の二年間の小屋生活を語る。【感想】「デジタル・ミニマリスト」で取り上げられるのも納得の一冊だった。森の中に小屋を建て、必要最低限のもので生活を賄い、支出を切り詰めることで労働を最小にする。空いた時間に畑を耕し、本を読み、森を散策する。浪費と蕩尽を豊かさとするアダム・スミスの経済に対し、必要最低限なものに絞った足るを知るを地で行くソローの経済は、分業も反対し一人で様々な役目をこなす。借金や家、農場に縛られ長い労働を強いられる当時の人々へのアンチテーゼに森に入ったが、下巻では確信を持って森を出る。2021/11/10

ザビ

12
「生活に必須な物、食物と住居(避難場所)、衣服と燃料の4つを挙げなければなりません。これら4つを手に入れて、人として生きる自由を得て暮らしの展望が開けます」必要最低限のものさえ確保できれば心豊かに生きていける。なのに何故人は毎日奴隷のように働き、蓄財に勤しみ、名声を得ようとするのか?という。ハラリさん的に言うと、なぜ文明社会の虚構を信じて虚構の奴隷として生きようとするのかってことか。最も資本主義から離れた場で暮らしているのに資本主義への嫌悪感が根強く、せっかく自然に囲まれてるのにあまり穏やかじゃないなと。2024/04/21

ウィズ

12
確かに、131pにある「大学では人が生きるための知恵と方法は教えません。」は自分自身が体験した事実であるし、もっと生きてゆくうえで実践的なこと、例えば税金や住民税のこと等を大学で教えるべきだよなぁ。後確かに現代人は自分も含めて物欲に支配されすぎているということをこの本を読んでシミジミと感じました。ただ自分はソロー先生のようなミニマリストになる気はさらさらありません。2016/09/05

kurupira

9
森の生活と言っても社会と断絶状態にある訳ではなく、当時としては奇異な選択をしてると思っている人々からの介入に対する苛立ちが垣間見れる。この社会との曖昧な距離感がソローの思想に影響したのかもしれないが、社会文明の捉え方について偏っている部分もあり、でもまあ考える時間が沢山あって日記に書き起こしたら尖った文章になりがちなのかもしれない。章に寄って好みが分かれる作品かな、最初の「経済」の章は読みづらく感じたか、、下巻は間を開けて読むつもり。2022/05/05

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