内容説明
《コロニア》強襲。絶望的な市街戦が始まる。
アルキュオネとの死闘から４か月。
埋葬官としての日々に慣れ始めた吹芽とザイシャはある日、秘められた仲間の過去を知る。
幼い頃、レヴナントによって両親を奪われた少女――茴香。
彼女は自らの過去、そして断ち切るべき因縁を吹芽たちに打ち明ける。
かつて両親を失った茴香を救い――そして、ようやく手に入れた新たな家族を奪い去った一人の少女。
ケルフィナ・オズロワとの因縁を。
その因縁はある日、《コロニア》の強襲という狼煙と共に新たな悲劇を引き寄せる。
二体目の《七姉妹》――エレクトラ。そしてそのユーザーと化したケルフィナ。
ケルフィナは茴香からの憎しみを求め、ありとあらゆる暴虐を繰り返す。
絶望的な戦況の中、守るべきものを守るため、狙撃手の任務を果たそうとする吹芽は再び悩む。
――ケルフィナを倒し、《コロニア》を救うか。
――茴香の復讐を見届け、彼女の心を救うか。
果たしてどちらが自分のなすべき救済なのか……？
明かされ始める世界の真相。
《七姉妹》の真の目的とは？
屍者が蘇る、壊滅的な未来で紡がれるアーミーアクションシリーズ第二弾。
スコープが切り取る世界の中で、少年は新たに答えを掴む！！
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
26
埋葬官の少年と少女が、守るべきものの為に戦う物語の第二弾。埋葬官としての日々に慣れた吹芽とザイシャが、仲間に秘められた過去とその因縁に巻き込まれる事になる話。うん、今回も良かったと思います。絶望的な状況、地獄としか言えないような世界の中で見せる少年少女たちの輝きは素晴らしかったです。どちらを選んでも正解ともいえるし、不正解ともいえる選択肢を乗り越えた先に待つのは更なる絶望。果たして二人は立ちふさがる過去の存在と絶望を乗り越える事が出来るのか。次巻も期待しています。2016/08/21
ツバサ
7
やっぱりこの作品が好きなんだと思いました。絶望的な状況の中で希望を失わずに前を見るキャラ達が好きです。確かにキツイ展開ばかりですけど、各キャラの想いが交差するのがとても暖かいと感じて主人公達を応援したくなります。最後に爆弾が投下されましたが吹芽は1人じゃないから大丈夫でしょう。あとザイシャが考えを変えて仲間と接しようとするのが不器用だけどなんだか可愛いです。続きが楽しみです。2016/08/22
真白優樹
6
埋葬官としての日々に慣れ始める中、仲間の因縁に巻き込まれる今巻。―――憎悪には正しき憎悪を。為らば、自分が為すべきは何か？ 戦いの中の束の間の日常。だがそれは憎悪を望む化物と壊れた兵器により壊滅し、悲鳴と銃声が響き渡り凄惨な狂想曲として響き渡る。心の傷に寄り添う事を選ぶ吹芽は確かに一人の仲間を救った。だが、その手が掴めなかったものは大きく多くの命が地獄の業火の中に散り、大切な拠点の消滅により人類の滅亡までの時計は早まる。そして、彼らの前に立つのは英雄の、大切な母親の亡霊だった。 救いようのない世界→2016/08/18
HANA
5
シリーズ2巻。今回は茴香がメイン。前回に引き続き絶望的な展開ではあるけれど、そんな中でも頑張り続ける雰囲気はやっぱり良かった。次も楽しみ。2016/09/17
ジョン
2
茴香には、果たさねばならぬ復讐があった。その相手は、かつて自分を救い、姉のように慕っていた女性だ。決戦から三ヵ月経ったある日、茴香の前にその怨敵が姿を現した。……ガッカリ。去年のベスト3に入れた作品の続編だから期待して読んだが、あまりの劣化ぶりに不満ばかりが募った。文章力は高いし、設定も面白い。しかし、展開がご都合主義過ぎる。事前情報もなく、新武装や新必殺技を発動する展開に遭遇したとき、劣化の激しさに悔し涙が出そうになったほど。遊戯王みたいに言ったもん勝ちな世界を小説でやらないでほしい。2017/03/25
