内容説明
不法で私腹を肥やす悪僧を退治せよ――!
駆け出し寺社役同心と切れ者宮司、異色コンビが神仏を悪用する輩を討つ――!
駆け出し寺社役同心の雲野八十助は、受け持ちの音羽神社で宮司の高松輔高と巫女の紗枝から、職人殺しの話を聞く。
職人を斬ったという侍を追ううちに、雲野は竹寶寺で不正の富くじが行われるという噂を耳にする。庶民の「夢」や「願い」につけこんで、金をだまし取ろうとする住職らの悪事を、雲野たちは暴こうと奔走する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
高橋 (犬塚)裕道
8
星2.5。それなりに面白かったが、これで終わりというのはどうも居心地が悪い。続きはないのか?2023/10/10
ナツメッグ☆
5
江戸時代の富くじ、落語でもけっこう描かれている。現在の宝くじと違って一枚あたりかなりの高額だったんだ。庶民のなけなしのお金をはたいて買った富くじに不正があるなんて許せない。八十助よく頑張った。紗枝との連携も密接になり親密度も増し、これからの二人の成り行きも楽しみ。2016/05/18
goodchoice
1
シリーズ二作目ということで、登場人物の役割も落ち着いて、ストーリー展開が滑らかになっている。主人公の八十助も仕事にも江戸の町にも慣れて落ち着いてきている。今回も寺社独自の富くじ興業に関する闇を描いていて。ほかの時代小説と違う切り口が面白い。次巻をまちたい。2016/08/21
ひさか
1
2016年5月朝日文庫刊。書下ろし。シリーズ2作め。半分くらいまで、冗長な展開だったが、後半に入り地味ながらも、目の離せない展開に。ラストでの上役の手島の活躍が良かった。巫女の紗枝の協力もあり、海野八十助は、良い仲間に恵まれています。2016/06/28