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内容説明
「季節は春のはじめ、その日は雨だった。僕は彼女に拾われた」……春に出会ったひとり暮らしの彼女と猫。彼女はひとりで暮らすことで世界にひとりで立つことを知り、チョビと名付けられた猫は彼女に拾われて世界とつながる。一人と一匹の時間はゆっくり流れるが、世界の厳しさは彼女に追いついて……。アニメーション監督の新海誠氏のデビュー作を新鋭がコミカライズ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
150
新海誠さんの自主制作時代の作品を漫画化。春の初め、社会人1年目の美優は猫を拾う。チョビと名付けられた猫と、美優の1年を叙情的に描く。山口つばささんの描く画と雰囲気が、新海誠さんの作風と、とても合っている。美優の不器用だが懸命に生きるひたむきさ、周囲との距離感の難しさに、誰もが自分の経験と重ねて、深い共感と心の疼きを覚えると思う。激務や母との関係で焦燥する美優。寄り添うチョビ、そして友人の知歌の存在が美優を助ける。少しずつ成長する美優。等身大の人物の何気ない日常を鮮やかに写し出す。優しい気持ちになれる作品。2016/12/04
優愛
51
「毎日なにかのタイムリミットを迎えている気がして。毎日なにかに少しだけ焦って。私だけが世界になじめてないみたい」誰か、誰か、誰か助けて――どんなに私が悲しくても、寂しくても、消えてしまいたいって願っても。“私”を取り巻く世界は何一つ変わらなくて。私が傷ついて泣いていたとしても、するりと通り過ぎて行く人がほとんどだ。何処かで笑っている人がいる。私とは違う、何でも出来る器用な人が、上手く生きていける人が、羨ましくて恨めしい。そんな気持ちを私も知ってる。でも結局はこの世界が好きだと思う気持ちも、私は知っていた。2017/10/03
hundredpink
44
新海誠 原作漫画 詩のように美しい言葉で綴られた彼女と彼女の猫の春夏秋冬。1巻完結。お勧め漫画。2016/11/02
cockroach's garten
34
某古本屋で半額セールをやっていた時に購入した本。名前だけは聞いたことがあったが、全く知らなかったので、最初は猫を女性が愛でるほんわかとした作品だと思っていて、温かい雰囲気を渇望していた私はまんまと買ってしまったのである。見透かされた期待は見事、裏切られた。暗鬱な話が展開されていくごとに心がずたずたに切り刻まれた。だが、買って後悔はしていないどころか、買ってよかったと心底思う。それは猫の視点で紡がれる独白に似た話が面白く、惹きこまれたからだ。原作小説では本書の話は一部過ぎないらしいので機会があれば読みたい。2017/08/04
東京湾
34
タイトルに偽りなき「彼女と彼女の猫」の物語。飼い猫のチョビと新社会人の「彼女」、徐々に堆積していく辛い現実に傷ついていく「彼女」と、「彼女の猫」としてそれを眺め、寄り添おうとするチョビ。現実はただ進み行き、どうしようもなく、ままならずとも、チョビは「彼女」の傍にいる。気取らないが美しい、そんな物語だった。絵のタッチが本当に綺麗で、実に新海誠原作に合っている。最近血腥い物語ばっか読んでたのでちょうど良く浄化された気分だ。いや、良かった。2016/10/24
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