内容説明
人間の命を守るべきこの国の社会システムは完全に崩壊した。企業は利益を最優先し、安全管理を怠る。重大な事故が発生しても、その事実を隠蔽しようとする始末だ。根底にあるのは「いのち」の軽視――。日本を冒す宿痾が最悪の形となって現れた福島第一原発事故を、政府の事故調査・検証委員会の一員として徹底追及。血の通った人間観を失いつつある社会に警鐘を鳴らす渾身の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
57
自分の問題認識の浅さと甘さにようやく気付くことができた。この国は力を持たぬものを平気で黙殺できる国なのだ。どんなに多くの方が犠牲になっても本質は変わらないのだ。とても悔しく、悲しい。2016/06/07
goro@一箱古本市5/5
38
様々な災害、事故、事件から何かを学ばなければならない。責任追及はとても大事だが、その原因は何なのかきっちりと調べて教訓としているのだろうか。何度も繰り返される隠ぺい、保身。自分の身内が当事者であったらどう対処するのか、人を想う心がなければおざなりになるばかり。次もあるのだと警鐘をならすのだが、自分の事ではないと聞きもしないのではないだろうか?少しは変われるのかと希望を持ちたいが、俺に何が出来る?と自問するばかりです。2016/03/07
Toshi
6
本書で少しだけ紹介されている東日本大震災を体験した子供たちの作文、立派だと思った。一方、福島第一原発事故対応の現状、進んでいない復興支援、そんな中での東京オリンピック。再稼働。不謹慎だがシュールだと思う。全部なかったことにしとこってか?腹立たしい。2016/07/16
belier
3
多くの大事故について取材し、原因を追究したノンフィクションを書いた人だけに、福島第一原発事故にもまた同様の構造があったというのは説得力がある。311の前に書かれた様々な事故についての文章を読むと、いつかは原発の大事故が起きてもおかしくない状態であったと納得する。それが「日本病」ということだ。柳田は企業や行政は上から目線だけでなく、住民の下からの目線を持てと説く。それを「潤いのある二・五人称の視点」と表現する。原発事故の2年後に刊行された。だが状況は改善されないまま、国は前に進もうとしているように思える。2025/03/25
サイエン
0
原発が暴走して全然収束しないのに、なんで原発再稼働なんだろ。国に騙されているのかな2016/08/23
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