私たちはどこへ行こうとしているのか - 小熊英二時評集

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私たちはどこへ行こうとしているのか - 小熊英二時評集

  • 著者名:小熊英二
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 毎日新聞出版(2016/08発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620323848

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内容説明

【概要】東日本大震災により社会変化が顕在化した。「私たちのこれから」をめぐり、各地で次の時代に向けた新たな試みがいくつもはじまっている。鈍さが目立つ政治に対しては、デモが全国でおこり、国会周辺で人々が声を上げる姿は日常となった。過疎化と人口減、経済閉塞、ポピュリズム、東京五輪、改憲、マンガ産業などを包括的な時代把握、冷徹な視線で読みとく。2011年から15年までの寄稿、講演などから抜粋した小熊英二時評集。『私たちはいまどこにいるのか』(2011年 毎日新聞社)に続く待望の第2弾。【抜粋】「たった一人でも、『この意見はわれわれを代表している』と思われれば、社会が動くこともあるのです。」「保守派で再軍備しようと言っていた人たちの論調を見ると、じつはほとんど侵略の可能性の危機感を持っていない」「誰もが身近で決定に直接参加できるためには、決定権と財源のある単位を数千人とか数万人レベルに小さくする方がいい」「中高年の政治家やマスコミの男性が、変化に追いついていない。恐らく東京は、ここ20年の世界の中で、最も変化してない都市だ」「今後、自民党政権がまた50年続くと思う人はいない」「家族もお金も、自由も出世も、戦争になったら全部崩れてしまった。平和が全ての前提だ。それが社会的合意だった時期があった」【目次】〈1章〉凡庸でナンセンスな領土問題東京五輪 いくつかの懸念外国語不要 国内依存の日米経済経済成長で強まる伝統若者のモラルに甘える企業上に優しく下に厳しい社会保障デモは「日本のあり方」全体への抗議デモは日本社会に定着総選挙最終日の秋葉原で「日本を、取り戻す。」それでも社会は変わる 直接参加の回路を選挙で社会は変わりますか?「社会が変わる」とはどういうことか「ポピュリズム」批判は意味がない「橋下徹」はグーグルである「よくない民主主義」?「現実的な」な戦後70年談話のあり方利益誘導は機能不全 沖縄の基地は削減可能 構造的変化をふまえた外交を「いちばん大切なもの」に共通した答え安全保障法制を腑分けする 国民的議論させなかったツケ変わる社会、変われない政治あなたの頭の中以外、社会は変わっています

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

勝浩1958

13
新聞は時間的制約があって自分の関心の強い分野しかじっくり読まないので、このように論点がまとめられているのはありがたい。いま日本の社会でどのようなことが起こっていて、なにが大きな問題になり、政府や各種行政機関やあるいは市民団体や地域のコミュニティはどのように対応しているのかが分かってくる。大事なことは「お上」に丸投げしないことなのです。わたしたちひとりひとりが、もっと政治や社会にコミットしていかなくてはならないのですが、分かっていてもなかなか十分にはいかないのが現状でしょうか。2016/09/10

 

3
「恐らく、くだんの牛丼チェーン店の経営者は、日本の労働者のモラルを、不変の前提と考えていたのだろう。言葉を換えれば、甘えていたともいえる。安くこき使っても高いモラルで働いてくれるはずだ、と何の根拠もなく思い込んでいたなら、それは甘え以外の何物でもない。労働者のモラルに甘えてコストカットしたあげくに、店舗閉鎖という形で、かえって高いコストを払うことになった。『最近の若者は甘えている』と発言する経営者が時々いるが、甘えているのはどちらの側か、よく考えてみた方がよい」2019/02/23

紅葉まんじゅう

1
「私が戦争が嫌いなのは社会の雰囲気が悪くなるからです。戦争になると、必ず分断と格差がおきる。死ぬ人と死なない人、戦場に行く人と行かない人、戦争で利益を得る人と損害を受ける人。社会の中で何重にも分断が生じ、雰囲気が悪くなる。アメリカでベトナム戦争が疎まれたのも、大学生でないもの、さらに大学生でも成績が悪いものから徴兵され、分断と怨嗟を生んだことが一因でした。」     私は戦争には反対だが、明確な理由を言語化するのは案外難しい(人を殺すべきではない、に留まってしまう)。この本は結構参考になった。2022/03/27

出原樹音

1
そこそこ。2018/08/29

とくけんちょ

1
相変わらず論理が明快!テーマは出版、政治、法律まで幅広いが、筆者の主張はわかりやすい。最後のテーマでも述べられているが、筆者は編集者としての経験から自分がわからないものは人にわからないという目線で編集していたと。これは自分の主張にあっても、客観視するということに繋がっているようである。どのテーマをとっても、つまるところ何なの?に比較的、答えを出してくれている。2017/11/22

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