内容説明
大の勉強嫌いがノーベル賞を受賞するまで
2008年にノーベル賞を受賞した著者の初の自伝。宿題を一回もしなかった少年は、いかにして世界に名だたる物理学者になったのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
22
さすがの益川節。益川先生独特のユーモアのセンスに溢れている。声が大きくて、気になることには、必ず関わっていくという姿勢。それを前面に立てながら、苦労については、苦労としないようなのが素晴らしい。以前読んだ本と合わせて、益川さんの視点の位置。それは、絶えず、真実を求め、また、市井の人としての在り方にあると思う。ここがズレてしまうと、科学者でなくなるし、それ以前の人としての意義が無くなってしまうのだろう。2018/01/17
のぶのぶ
15
「私の住む名古屋の地で今科学が作られている!!ならば私もそれに加わりたい。」高校時代、大学は議論、大学院へは、ドイツ語の試験を白紙で出す、う~ん、興味深い。「CPの問題は気が熟している。」8年間、寝かしておいて、いろいろな論文が出てきて熟すのを待つ。徹底的に考え、できないことがわかったときに、クオークを4つでなく6つで考え始める。でも、そのときは、3つしか見つかっていない。CP対称性の破れ、理論はできても本当に実証されるまでに30年かかった、すごい。この手の科学者、研究者の本は本当に面白い。2016/08/07
toshi
13
副題に「益川敏英自伝」とあるけれど、自伝風エッセイという感じの内容。物理と数学が得意で英語ができない、合理主義者でちょっと我が儘ということで他人のような気がしない。 読んでみると益々その思いが強くなった。 時代背景が違うけれど、少年時代に考えていたことや、興味を持ったことなんか自分の思い出とダブルことばかり・・・・。 最終的に益川先生は理学、私は工学を選んだところから進む道が違ってきたけれど、益川先生のように私にも尊敬できる先生がいたら同じように研究者の道を歩んだかも。 それにしても英語は・・・。2016/08/31
ぐっち
8
人を突き動かす原動力は「憧れ」。2018/02/03
ひとえ
6
散歩とお風呂が重要なのは度々見かける. ノーベル賞級の発見に至るのにおよそ50日近くかかった, とある. 益川先生の頭脳が凄いのか, お風呂効果なのか. アルキメデスのような話だ. 読みやすい内容および文章であった. 2016/08/14