内容説明
科学が急速に発展した今、残っているのは問題解決が新たな問題を生む、やっかいなことばかり。民主主義、愛国心、お金、家族や恋愛……。これらの“不愉快な出来事”を、「現代の進化論」をもとに読み解こうと思い立った著者。AKB48で政治を考え、『ONE PIECE』でフランス革命を論じる――意外な物事と結びつけ世の中を斬る。「週刊プレイボーイ」の好評連載をまとめたスリリングな社会批評集。
目次
INTRODUCTION――たったひとつの正しい主張ではなく、たくさんの風変わりな意見を
PROLOGUE――世界の秘密はすべて解けてしまった
Part1 POLITICS 政治(1 不思議なデモクラシー
2 有権者はバカでもいいのか?
3 カリスマとハシズム
4 不愉快な問題)
Part2 ECONOMY 経済(5 グローバル市場と国民国家
6 日本経済の「不都合な真実」
7 愚者の楽園)
Part3 SOCIETY 社会(8 特別な日本、普通な日本
9 日本人の「混乱」
10 いじめの進化論)
Part4 LIFE 人生(11 彼と彼女の微妙な問題
12 日常に溢れる「魔法」
13 知りたくなかった? 人生の真実)
EPILOGUE――進化論的リバタリアニズムのために
あとがき
文庫版あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
33
週間プレイボーイに連載された社会批評。週プレは、女性の裸が載ってる雑誌というイメージが強いけど、実は硬派でレベルの高い読み物も多い。連載人生相談の歴代執筆者は、柴田練三郎、遠藤周作、今東光、岡村太郎、石原裕次郎、開高健、野坂昭如、赤塚不二夫、吉本隆明、松本人志、現在のリリー・フランキーと、超豪勢な面子が務めてきた。女性の裸を見たくて買ってる野郎相手に、「無駄なんじゃ?」とも思うけど、逆に「イヤ、だからこそ必要」という気がしなくもない。そういえば、異才橋本治も週プレの端っこで難しい批評をずっと続けていたなぁ2021/02/07
saga
33
著者の論理展開が好きで、本書が文庫化されたのを知って購入。経済学、社会学の専門家では言えない「不愉快なこと」をズバズバ言及していて良い。生物進化論を社会学や心理学に拡大させることで、ここまで明快で冷酷に問題解決の緒が得られるという論旨は明快である。東日本大震災直後から民主党下野までの期間のコラム。次巻は安倍政権が誕生後からのコラムで、本書読了後に着手!2017/09/04
mintia
19
不愉快なことが起きてもカリカリしたら負け。楽しく読むことができてよかった。2021/04/15
taku
16
世の中の不愉快な出来事を、進化論をもとに著者なりの合理的な理由を述べている。視点はユニークで論理は明快。いくつかの学門をつまんだ気になれるお手軽感も面白さに繋がっている。頷けるものばかりではないけど、一面的になりがちな思考への刺激がある。ひとの進化により必然的に起こる問題は回避できないというなら、それこそ不愉快な事実ではあるが、正しく認識することで建設的な考えが生まれるんじゃないか。2020/04/10
スプリント
11
様々な事柄をズバッと切っています。共感できない点もありますが、主張のブレがないので小気味よく楽しめました。2018/06/11
-
- 電子書籍
- 私が愛した人は優しい悪魔でした【タテヨ…
-
- 電子書籍
- ハレルヤ(新潮文庫) 新潮文庫
-
- 電子書籍
- ニューズウィーク日本版 2021年 4…
-
- 電子書籍
- 漂流、諸国廻り 幻の船を追え 徳間文庫
-
- 電子書籍
- 魁!!男塾【分冊版】 102