内容説明
千利休が確立した茶法、茶禅一味をめざす草庵茶の精神を伝える『南方録』は、高弟南坊宗啓が、利休居士からの聞き書きをまとめたものとされる。経済の発展とともに茶道が広がりを見せた元禄期、筑前福岡藩黒田家の家老、立花実山によって見出され、その自筆本が伝世する。「覚書」はその巻一で、利休の茶法の根本を述べる。その精神性と美意識を端的に伝える、平易な現代語訳とわかりやすい解説。原文は、総ルビ付き。
感想・レビュー
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ちあき120809
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「散ればこそ・・・」と詠う儚さの美学、「花は盛りに・・・」と綴る不完全の美学、そして利休の宣う"わび"という無の美学、日本の美意識は、その見た目の美醜に捉われることなく、見た者の心に生まれる美しさに重きを置く、深い精神性を兼ね備えたものとなっている。そして、筆者が"わびは生活空間の芸術"と言うように、用と美が高次元で融合した独特の文化こそ、日本が世界に誇るべき財産ではなかろうか。利休の精神と共に、日本人の美意識の歴史をもひも解く、さながら"わび論"のテキストとも言える内容で非常に勉強になった。2016/11/19
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