内容説明
“モンマルトルの天使”と呼ばれた人気女優エヴァ・リニエールが惨殺された。名探偵ヴィドッグの孫娘ナタリアは、裏の顔を持つサクレ=クール教会のドミニク司祭の仲介で、犯人捜しの協力を遺体修復師のシャロンに求める。しかし、複数の容疑者を調べているうちに新たな殺人が起こり……。 美しき女優の死に隠された秘密とは? 果たして、エヴァは誰を愛し、誰に殺されたのか? 犯人を追う二人は、悪魔が潜むパリの深い闇に踏み込んでいく。 神の奇跡を身に宿した若き遺体修復師シャロンが挑む、新たな殺人事件。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
17
今回も面白かったです!ナタリアさんがいいですね~凄い人でもあります。謎の父の真意は一体・・・?もちろん、ミシェルとジルも活躍してます。聖体をめぐっての抗争とシャロンの恋の自覚を待ちたいと思います(笑)。2012/10/25
ハルクイン
13
シリーズ化されないだろうかとドキドキしていただけに、発売されて嬉しかった。今回も楽しかった。白の聖人の正体とか、シャロンとナタリアさんとのこれからの関係とか気になるので、ぜひこれからも続けてほしい。それにしてもミシェルとジルは絵になるなぁ。2012/10/29
のいじぃ
11
読了。外国映画のような残酷な場面を描くことに気を取られて、登場人物達に心を入れ忘れているような印象。とりあえず、感情表現がその場限りのぶつ切り状態で、あとに続きません。怒りを覚えても悲しんでも記号的。ナタリアも“稀有な能力”と説得力のない説明だけで、それを都合よく使い回し、能力披露に終始、読み手が事件に介入できません。そして後半はジャンプばりの異能バトルに突入。能力に能力を上乗せしてくるそれは、電撃でも良いのではないでしょうか。本筋にいろいろなものを混ぜて逆に分離しているようでした。鍋と骨/櫻子さんの。2013/11/10
のぶ君
10
今回もガンガン人が死にます。「さっさと幕末書けよw」と軽々しく言えない面白さがこの本からもにじみ出ています。救いのない中に一筋の光がある感覚がこの本の持つメリハリの部分なのでしょう。凶悪に個性的で終末的に残酷な仲間たちもそれ以上の狂気を前には追い詰められてしまうのですね。ツンデレ(ニーナ)分が足りないところを除けば、今回はクーデレ(ナタリア)分が過多でしたね。だが好きだ。著者とは美味しい酒が酌み交わせそうです。さてこの呪われた物語の続編はいつ出るでしょう?今からワクワクで睡眠不足かも。2012/11/04
ころん
8
人気女優エヴァが殺害され、友人である私立探偵ナタリアは犯人探しを始める。しかし刑事達は形だけの捜査をするだけであり、知人の紹介で遺体修復師であるシャロンの元にエヴァの検死をして欲しいと訪ねてくる。舞台である19世紀末のパリっぽい空気感がすごく出てて、その中で自由に動き回る一癖も二癖もある登場人物達。殺人事件の真相も丁寧に作りこまれてて面白かった。聖体持ちの人物が出てきたりシャロンに関するエピソードが進みつつも、メインは頑張るナタリアさん。三角関係楽しみだなぁ。ミシェルとジルが相変わらず良いキャラしてて好き2012/11/01