河出文庫 圓生の落語３ 真景累ヶ淵

著者名：三遊亭圓生【著】/宇野信夫【監修】

河出書房新社（2016/07発売）

• ISBN：9784309410098

内容説明

圓生名演集・第三弾では、三遊亭圓朝屈指の名作「真景累ヶ淵」「牡丹燈籠」の二篇を収録。表題作では〈宗悦殺し〉から〈聖天山〉を網羅。高座でも滅多に聞けない永久保存版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[はんみみ]

読んでいてとても心地よかった。内容は欲と愛と業に流される情けない人間ばかりなのだけれども、言葉の運びや流れ、選び方がまるで自分の呼吸にあわされているかのように無理なく流れ込んでくるようで、いわゆる『読みやすい』とは違う意味で読みやすかった。音源も聞いてみたくなった。解説にある通り、真景累ヶ淵も牡丹灯籠もイメージしかもっていなかったと気が付いた、それぞれの後半も読みたい、聞いてみたい。

2017/02/11

[hisayparrish]

第3巻。宇野信夫氏の言われるとおり、三遊亭圓朝は文学者としても天才だな。操觚（初めて知った言葉）を学んだ訳でもないのに、語りを通じて時代の人物を活写し、物語を展開させる。真景累ヶ淵は、圓生の噺をYouTubeの音源で聴けるのがうれしい｡原作にほぼ忠実に演っている。また、牡丹燈籠も素晴らしいが、ようやくYouTubeで音源が見つかったので、聴いてみたい。

2025/06/06