ハヤカワ文庫JA 子どもたちは狼のように吠える1

著者名：地本草子【著】

早川書房（2016/06発売）

• ISBN：9784150312350

内容説明

日本領サハリン。家族を殺された少年セナは同い年のニカと共に、未成年だけの犯罪組織を立ち上げる。全ては大人たちへの復讐のために。硝煙弾雨のギャングスタ・ストーリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ソラ]

思った以上にバイオレンスに、そしてひたすら救いが無い。ガンガン人も死んでいくし…。読む気を失くしそうになる展開ではあるんだけれど、なんだかんだで次が気になる作品。

2016/07/19

[マムみかん(＊ほぼ一言感想＊)]

初読み作家さん。 痛い…グロい…救い無し…な、近未来のノワール小説でした。 全編バイオレンスの嵐だし、BＬ耐性無いと辛い場面も～～。 子どもも大人も、感情移入できるような登場人物は皆無です。 でも、なんだかんだで背中をどつかれるように一気読みしちゃったのは、やっぱり面白かったのかな(笑)。 映像では観たくないですけどね。 ようやく「まともそう」な大人の登場で次巻へ続く…では、読まないという選択肢は無いじゃない(笑) ☆

2016/07/18

[Lumi]

不法移民が大量に流入した日本領サハリン。裕福な暮らしを送っていた日本人の少年セナが突然両親を殺され、自分は「学校」に売り飛ばされる。 多くの方の感想にある通り、残酷で非道なシーンが多い。他の読了感想を読んでいて、もっと酷いかと思っていたから私は大丈夫だった。 子供はそのままでは大人の力には勝てない。 だから大人に抗う為には変わるしかない。 普通の子供も周りの環境でここまで変わってしまうのかと思った。けれど、生きていくためならどんな姿にも変われるかもしれない。ギリギリの展開に終始緊張感が漂う。

2018/04/21

[紅羽]

突然両親を殺され、ヤクザたちが暴力で子供を支配する「学校」に入れられた朝倉セナ。行方の分からない妹との再会を生きる希望に何とか脱走を試みる中、出会ったロシア系移民のニカ。セナはニカと共に理不尽な環境に反旗を翻すバイオレス系の作品。セナとニカの絆や不思議な共依存な関係には興味が持てますが、性描写やグロテスクな暴力描写が含まれてるのでやや人を選ぶ作品です。続編も既に持っているので、何とか気力を回復させて挑みたいです。

2021/01/27

[ettyan えっちゃん]

すごいわ。バイオレンス。暴力の連鎖だけで読ませられる小説。だけど，何だろう，主役の男の子二人が可愛くてねえ。大藪春彦をスーパーにバイオレンスにしたBLものだと思ってくれれば大体が正解。もちろん，そっちのけがなくても，とっても楽しいノワール小説としても大正解。サハリンてのもいい。設定もイカス。そして，続編がもうすぐ出る？８月そりゃたいへんだ。すぐに読まなきゃ。暴力とグロが嫌な人は読まないこと。

2016/07/31