内容説明
兄弟のごとき絆を誓ったクニとマタは、ともに帝国軍に挑む。狼の足島で繰り広げられる戦いで、マタは背水の陣を敷いて帝国軍と相対する。いっぽうクニは、驚きの奇策を講じて帝国の首都パンに接近をはかるのだが――。ケン・リュウが贈る幻想武侠絵巻、第二巻
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神太郎
31
異世界を舞台にした項羽と劉邦、ついに完結編。『項羽と劉邦』の細かいエピソードを知らなかったので、知らない人間からすると丁度よい塩梅。後で調べると鴻門の会とか股くぐりとか四面楚歌とかかなりこの巻は見どころ満載だったんだね!ダイジェストと言われちゃえばそうかもしれないが、面白くて一気に読み切ってしまった!ケン・リュウ長編もなかなか面白い。三部作構成らしいのだが、今のところ音沙汰無いということは二部以降は訳さないのかな?2023/01/30
かもめ通信
19
巻ノ一という長い長いトンネルを抜けると、そこには、思いもかけないハラハラどきどき、一気読み必至の物語が繰り広げられていた?!うわ~ごめんなさい!ケン・リュウ!疑ってごめんなさい!!コレ面白いよ。予想を裏切る面白さだよ?!本作のキーワードは女性の活用?!これぞ総活躍時代の到来か?!w2016/07/27
tom
17
ケン・リュウは短編の名手だと思っていた。そして、初めて読む長編大河小説、この面白いこと。この本では、途中から女性たちが物語の推進役となって活躍する。主人公クニが率いる軍勢の総司令官になったのは、孤児から盗賊の手下になり、さらに碁打ちになったという女性。最後にマタの軍勢を崩壊させたのも女性を使った策略だった。男ばかりの戦いの物語なら、途中で食傷という事態になったはず。このあたりの作り方のうまさも、さすがにケン・リュウ様という読後感。楽しみました。というところで、次巻に続く。2020/11/19
しゃお
14
「蒲公英王朝期」第一部完結編。二人の英雄が、かつては兄弟と呼び合った仲ながら、それぞれが理想とする世界を目指す中で対立を深めていく様子は切ない。この切ない部分は、クニとマタの二人の周りの人物との関係でもいくつも描かれており、それはこの先の未来にも暗示されているようで続きが気になりますね。ぜひ第二部以降も紹介されていって欲しいです。2016/07/03
アプネア
13
「項羽と劉邦」の下敷き通り「背水の陣」から「四面楚歌」までテンポ良く描かれています。(「宋襄の仁」や「苦肉の計」もあったかな?)後書きでもあるように見所はなんといっても女性達の活躍です。何しろ古い時代が下敷きになっているので、こういった社会における伝統的な女性の既成概念からの解放はなんとも目新しく、痛快でした。物語のラストあたりではアジアの残酷女傑呂太后の片鱗が見られるが、人間豚の件はやめてほしいな~。2016/09/02
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