内容説明
「手帖」は、チェーホフの円熟期に当る一八九二年から一九〇四年まで、また「日記」は、一八九六年から一九〇三年まで、そして「題材・断想・覚書・断片」も、ほとんど同時期のもの。いずれも幾多の名作を、その背景に持っており、生の小さな出来事や、生のありのままの姿を具体的に捉え、具体的に表現することを信条とする巨匠の、楽屋裏ともいうべき、整然と丹念な私録である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
メルコ
9
劇作家として知られるチェーホフが日頃書き留めたノートより題材・断想・覚書・断片そして日記を収めたもの。チェーホフの人物や出来事への観察の鋭さがうかがえる。またこのような断片からどのように話を作り出していったのかを想像してみるのも愉しい。19世紀末のロシアの民衆の生活ぶり、考え方を手に取るように知ることができる。チェーホフの戯曲も読み返してみたくなった。2026/01/07
にゃら
2
手帖で読むチェーホフなんて面白くないということがわかった。気が利いていてこそのチェーホフ!!ネタ帳を晒されてしまうのは気の毒である。 最後のほうの日記は面白い。 そういえば「かもめ」だったか忘れたけど、ひたすら手帳にメモをとる小説を書いていない小説家がいたようないないような。2017/03/04
双海(ふたみ)
2
「人生は哲学と背馳する。怠惰のないところに幸福はなく、無用の物だけが満足を齎す」「雪が降った。けれど、地面に血が染み込んでいるので積もらなかった」2013/04/01
刳森伸一
1
チェーホフの創作ノート的手帖。よくわからないところもあるが、興味深い一冊。2013/12/01




