[映像コンテンツ制作のクリエイティブテクノロジー/第4章] - ディレクティング

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[映像コンテンツ制作のクリエイティブテクノロジー/第4章] - ディレクティング


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内容説明

ディレクティングは、プロデューシングによって形づくられた映像コンテンツ制作の全体的な枠組み(本書では共通コンセプトおよび統一コンセプトと呼んでいる)に基づいて実際に映像化するために、すべてのスタッフとキャストからその映像コンテンツに最も適合するだろうという表現を引き出しまとめ上げる技術である。その技術をまとめあげて映像化するディレクターは、制作現場での最高責任者であるところから、ディレクティングテクノロジーには、制作現場のスタッフやキャストを統括することや、映像化が終わった素材を編集し音響や音楽を付加して映像コンテンツとしての特色を確立するという、いわゆるポストプロダクション作業を統括する要素も含まれている。
 ディレクティングには、その人の個性が強く反映される。スタッフやキャストの表現の方向を示唆し、それに基づいてスタッフやキャストが提示するいくつもの選択肢を即座に判断してゆく必要がある。しかしそれは大きなプレッシャーにもなる。日本の場合は上下関係が厳しく、現場の最高責任者であるディレクターの意向を必要以上に重視する傾向がある。裏返せば、スタッフやキャストは自分の責任をディレクターに押し付けることになる。世界的な傾向で言えば、ものも言わさずに命令に従わせるようなやり方はごく少数派のものになった。その理由はテクノロジーの多様化にある。ディレクター1人で、あらゆる表現技術に詳しくなることはもはや不可能なのだ。
 本書では、内容的にも経済的にも成功した映像コンテンツのディレクティング事例を数多く検証し、それらに共通する技術を抽出・分類し、世界の潮流になっているルールをまとめている。とくにこれまで、一般論として取り上げられることのなかったクリエイティブ部分を論理的に解説している。

目次

本書の説明
はじめに
第4章 ディレクティング
映像化のテクノロジー
4-1 ディレクティングのなりたち
4-2 ディレクティングの定義と位置づけ
4-3 ディレクティングの構造と要素
4-4 ディレクティングの作業内容
4-5 ディレクティングの作業順序
4-6 ディレクティングの分析と評価
4-7 ディレクティングの共通則
おわりに
著者プロフィール
奥付