角川文庫<br> 眠りの庭

個数:1
紙書籍版価格 ¥704
  • Kinoppy
  • Reader

角川文庫
眠りの庭

  • 著者名:千早茜【著者】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • KADOKAWA(2016/06発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041043615

ファイル: /

内容説明

女子校の臨時教員・萩原は美術準備室で見つけた少女の絵に惹かれる。それは彼の恩師の娘・小波がモデルだった。やがて萩原は、小波と父親の秘密を知ってしまう……。(「アカイツタ」)
大手家電メーカーに勤める耀は、年上の澪と同棲していた。その言動に不安を抱いた耀が彼女を尾行すると、そこには意外な人物がいた……。(「イヌガン」)
過去を背負った女と、囚われる男たち。2つの物語が繋がるとき隠された真実が浮かび上がる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

431
連続した2つの中編を重ねて長編化したもの。この人も作品に随分ムラのあるタイプの作家である。今回は私からすれば、残念ながら作為が目立ち過ぎて通俗化を招いた典型例に見える。主人公の小波の背後にサロメを想起させたいようだが、ファンム・ファタルたるサロメからは限りなく遠い。また、他の登場人物たちにしても後半の「イヌガン」の語り手の「僕」(単に目撃者に過ぎない)はともかく、真壁教授にしても萩原にしても無理があり過ぎる。乱歩ばりのミステリーを構想したのかもしれないが、結果的にはアナクロニズムを招き寄せただけである。2021/05/10

ミカママ

333
あああぁ、タイトルはそういうことだったのか。読み終わってもまだわからなくて、、、みなさんのレビューを拝見して初めてストンと。そんなミステリアスな内容を期待してなかったんだもの。最初から最後まで、小波のファタールな魅力に翻弄された作品。作中の湿った空気感がビシバシ伝わるような。2018/05/14

まこみん

98
《ファム・ファタール(運命の女)》男を狂わせ破滅へと導く悪女。ギュスターヴ・モローの描いたサロメ像は宙に浮かんだヨハネの首を神々しくも真っ直ぐに指差す。運命に縛られ自我が欠落した女。「アカイツタ」名門女子高の美術臨時教師の萩原は、自らの過去と卒業生の小波の父親である母校の教授の闇に立ち向かって行くが…。「イヌガン」会社員の耀は、同棲する澪の嘘迄も理解しようと同じ後ろめたさを持とうとする。この2つの物語がひとつになって蔦の様に絡まる。ラストも時によって違う印象になりそう。癖になりそうな千早さん。2019/07/13

ゆのん

77
中編2作品かと思いきや、最後になって以外な結末を迎える。おどろおどろしい空気感や妖艶な色っぽさは流石。心や感情の表面だけでは無くもっともっと奥の奥の奥底を描いてるように感じる。間違いなく誰も幸福になれないと思うと救われない奇抜な人生なら単調でもそこそこ楽しかったり幸せだったりする生活か良いなぁとしみじみ思う。2572019/08/28

dr2006

73
例えるなら二次元グラフの(ーχ,ーy)負の領域で解を求め彷徨う恋愛物語だと思った。目次はアカイツタとイヌガン。前半は美術教師と卒業生が遺したいわく付きの肖像画の謎を描く陰鬱な話で、リドルのまま放たれてしまう。直ぐに後半のイヌガンを読めば(+χ,+y)の様に陽があたる気配も実は違った。人の心には正と負の領域が存在し、蔦の様に繋がり絡み合いながら見え隠れする。今を共にする人に自分の負の領域を明らかにする必要はあるのだろうか。人は100%分かり合うことは出来ないのだから、あえて知らせなくても良いことがある。2020/11/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11031601

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。