内容説明
分別盛りの真面目な男衆が四十両もの大金を持ち逃げした。病持ちの女房のためか、積もり積もった借金のためか。始末を命じられた左助は地道な聞き込みで男衆を見つけるが、狡猾な同輩に先を越されてしまう。首代が守るべくは正義よりも廓の利。左助は情と掟の狭間で葛藤する。文庫書下ろし新シリーズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
49
吉原首代 左助始末帳新シリーズ1巻。幕府公認の遊郭吉原、治外法権であるがゆえに廓内で起こった争いを収める闇の組織の物語。情が邪魔して亡八(仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌)になりきれない主人公佐助どんな展開になっていくのか楽しみ。2014/05/18
ブルーノ
6
初読みの作家さん。廓の治安を守るために命を張る『首代』の仕事ぶりがいろいろと描かれていて勉強になった。首代見習いの佐助が、兄貴分の義助に付いて学んでいく姿には頼もしさを感じた。でもまだ、吉原で生きる人間として忘八者になりきれない佐助が今後どのように成長していくのか楽しみでもある。ライバルの嘉助や幼馴染みの美代との関係も気になるし、続編が出るのを期待して待ちたい。2016/06/06
トマシーナ
0
花魁が主人公ではない吉原を舞台にした小説とはどんなものか、という興味から手にとった本。吉原や廓のことを説明しながらなので、少しまどろっこしいが、さらりと書き流した風で、あっという間に読み終わってしまった。主人公の佐助は首代見習いから首代になれるのか?また幼馴染のお美代の関係はどうなるのか?どうもシリーズというわけではないようなので、中途半端な終り方をされて少し欲求不満。2017/04/09
はっしー
0
図書館本。多分再読だけど十分楽しめました。シリーズ化されてるか調べたけど書かれていない。佐助の今後がとても気になる。せっかく人物像とか背景など面白いのに、続編が無いのは本当に勿体ない! 2022/06/06
Reiko 🍀
0
図書館本。こちらも初見の作家さん。面白かったけど纏まりがないというか、とりあえず始めれば何処かに着地するか的な…次巻に期待です。2018/03/12