内容説明
「このアドバイスは3年前にしてあげたかった…」。長年、中学受験の指導をしてきた著者がいつも感じているのは、小3までにしっかりした“学力のベース”をつくれないと、本格的な受験勉強をはじめてから学力が伸びないということ。また、間違った早期教育や先取り学習は、かえって学力を低下させることもあります。手遅れにならないために、小3までに必ずすべきこと、やってはいけないことをすべて伝授します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
隠れて読書
7
まだ上の息子は年長ですが、うっすらと中学受験を考えています。私も妻も経験がないため、早めに情報収集がしたいと思い読んでみました。 中学受験の準備は四年生からで十分で、それまでにいかに生活の中で『感覚』を磨いておくかが大事なようです。数の概念、割合のイメージ、季節感、日本語のリズムなど、日常生活で身につけられて中学受験に生きてくる項目が散りばめられていました。 自分を客観視できるようになることで現れる『9歳の壁』、それまでに持っておくべき全能感。なんとなくでも知っておれば親は慌てなくて済むかなと思いました。2020/04/24
ちみたんママ
5
〈参考になった度〉★★★☆☆ 中学受験に関係なく、役立つと思えることが多々。特に「9歳の壁」の考え方は参考になりました。ただ気になったのが、「〜しておきたい」「〜を低学年に身につけさせたい」いう書き方。親がどんなに頑張っても、「本人が嫌がる」「何度トライしてもうまく行かない」みたいなことって結構あると思う。それをどうすればいいだろうかと親は悩むわけで…。うまく行かない時の具体的な対策が少ないかな。でも、考えたら著者は育児じゃなくて受験のアドバイザー。その点を期待しすぎなければサラッと読める良い本。2024/02/09
vodka
3
中学受験の準備というものがなにを指すか、、小4から中学受験やるぞと思って太刀打ちできるような甘いものではない、ということはわかって欲しいなぁと。もちろん受ける権利は誰にでもあります。でも塾に行かせることと準備をスタートすることは違うんですよね。ほったらかしといて、突然自分で勉強やりなさい、なんて無謀。というもやもやをクリアにしてくれる本。2021/01/12
Roy
3
中学校受験を意識すると、最近の受験の動向からしても焦ってしまうのが親心である。著者はその焦りによって早期に受験対策を行ったり、英語塾に通わせることに対して明確に反対している。特に小学校3年生と4年生では、抽象的な概念の理解ができるようになるなど、差が生じる時期であり、また、小学校低学年で学習すること、できることがそのまま中学校受験で役に立つわけではないからである。むしろなまじできてしまうばかりに経験や直感で問題を解いてしまう癖がつくため、中学校受験ではマイナスでさえあるという。2019/10/22
もしもしかめよ
2
乳幼児期からの英才教育や早期教育を本書ではあまり勧めていないし、その理由も納得できるものばかりである。“子供には「9歳の壁」がある!”という考察は中々面白い。「BOOK STAND」というウェブサイト企画で「今、本当に小学生に読んでもらいたい本大賞」というのがあるのを、本書を読んで初めて知った。2020/09/10