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内容説明
賠償金をめぐる地域コミュニティの分断、長い仮設住宅生活で崩壊する家族…。東日本大震災から5年、中越地震を取材した記者が、被災地における諸問題が福島で同様に繰り返され、深刻化している実態に警鐘を鳴らす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
68
震災から5年、被災した地域以外のみなさんに是非一読していただきたい。地震・津波に加えて予想だにしなかった原発事故。福島の現状・福島県民の思いをよく書いてくれた本だと思います。お役所のやる仕事って、どうしてスムーズに運ばないのかしら?住民に寄り添った対応をとの思いを強くしました。2016/05/26
おかむら
41
読売新聞記者による福島の現状ルポ。私は仙台に住んでるので東北ローカルニュース番組で取り上げる福島の話題は見てる方だと思うけど、ただテレビは復興に前向きな明るいニュースの方を取り上げがち(のような気がする)ので、こういうネガティヴな実態を知ると、当事者のやるせなさがなんともやるせない。新築の庭先に置いてあるフレコン(この言葉初めて知った)のやるせなさ。原発事故がもうすでに過去の話になってる他県の人はこれ読んだ方がいいと思いました。2016/05/17
壱萬弐仟縁
40
しかし、アメリカ政府が発表した地図が信用できるので、経産省の地図はどうなのかと思う(28頁)。孫請け会社(116頁~):避難指示解除後、集落に戻ったのは高齢者ばかり(122頁)。土嚢袋はフレキシブル・コンテナバッグ(フレコン)の山(142頁)を見るにつれて、瑞穂の国の稲穂が黒で埋まっている国土にガックリくる。1袋1~2トンとは大きい。結論はリンゴが腐るまで待っていたら、この国は滅びてしまう(173頁)。2016/05/03
tsu55
15
「最後の最後まで、もうこれしか選択肢がないですねという段階になるまで物事が決まらない」日本の政治。もっとスピーディに事を運べないものか。 2016/04/26
ともたか
13
第一原因(地震あるいは放射能)での直接被害、それに続いて第二原因(行政や東電)による間接被害または分断=補償金の有無やその額の差。「被災」と一言で言うけど被災者を一度ならずも二度も痛めつけていることをなかなかわからない。直近の熊本地震でも同様なことがあると聞く。どうにかならないのかと思う。2016/06/18