内容説明
古来、日本と中国は密接な関係を保ってきた。だが現実には、中国人は日本にとって極めて判りにくい民族なのではないか。ぶつからないためには理解すること、理解するためには知ること――両国の歴史に造詣の深い司馬遼太郎と陳舜臣という二人の大家が、この隣人をどのように捉えるべきか、長い歴史を踏まえて深く思索する中国論・日本論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
48
日本と中国は古来から関係があるものの、わかりあっていない国同士なのだと思います。民族同士のわかりあいが必要なのではないかと。だからこそ両国の歴史に精通した司馬さんと陳さんならではの中国論が興味深かったです。2022/05/05
わたお
21
司馬さんと陳舜臣さんの対談。お二人の知識博学の応酬、何より生き生きしてて楽しそう。話は中国の歴史から周辺民族、もちろん日本との関わりなどあちこちに話題が飛び面白かった。2020/05/13
aponchan
21
司馬遼太郎氏の作品乱読の中の一冊。陳舜臣氏との対談だが、非常に面白い。中国に関して対談したり書かれた作品は数作読んできたが、初めての話や都市名、人名が出てきて、読めないことも多く、自分の未熟さを改めて認識するとともに、二人の博学ぶりに改めて驚かされた。司馬氏の他の対談集も何冊か読んでみたが、この二人の波長はとても合っている気がする。ノモンハン事件に関する話は、「失敗の本質」にも同じような記載があり、日本人の気質を知るにはとても良い話だと思う。2019/12/23
時代
14
司馬さんと陳舜臣氏と中国を語らう。お互い気心の知れた仲なので終始和やかでとても楽しそうだ。お二人の掛け合いがいいですよ。 でもやっぱり中国は謎が多い△2020/06/19
ナラサン
14
前半2篇は清朝崩壊~革命期の中国について。どうも思想的にも民族的にも日本人には中国というものを理解するのは難しいもしくは永久に無理かもわからんね、という身も蓋もないオチか。後半2篇はただただもうお二人の辺境愛、西域愛があふれ出てております(笑)なんと自分が生まれた前後に行われた対談のようですが楽しませていただきました。2013/04/12