竹書房怪談文庫<br> 恐怖箱 崩怪

個数:1
紙書籍版価格
¥701
  • 電子書籍
  • Reader

竹書房怪談文庫
恐怖箱 崩怪

  • 著者名:神沼三平太【著】
  • 価格 ¥701(本体¥638)
  • 竹書房(2016/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784812498903

ファイル: /

内容説明

実話怪談における神沼三平太のイメージは、おそらく「軽妙」ではなかろうか。すなわち、怖すぎないが不思議で奇異な話を集めてくるのが得意、といったイメージである。が、今回そのイメージは鮮やかなまでに裏切られ、突き崩された。著者自ら「深刻な本」と称する本作は、最初から最後まで重苦しく、陰惨酷悪なガチ怪談で埋め尽くされている。前書きに「読んでいい話だなと思うような話は一つもない」「健康を損なうおそれがあるので読みすぎに注意」とあるが、まったくもって冗談ではない。本気の忠告である。しかしながら、それだからこそ本書は怪談ジャンキー諸君においては垂涎の作となっていること請け合いだ。この際、心優しい忠告など無視して、恐怖を求める本能のまま貪るように味わっていただければ幸いである。きっと、貴方の世界が、変わる――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

170
神沼三平太さんが自分の殻を破って敢えて恐い話に挑んだとあって生温い話は一つも無く読むと震えが止まらなくなる最恐の一冊ですが、それでも著者の持ち前の才能と実力と誠実さがうかがえる充実の一冊でしたね。「親の因果が子に報う」誠に恐ろしい一編。『砕石』前田さんは、その地方では有名な飲食店のチェーンを経営し他にも賃貸アパートや駐車場を経営する資産家なのだが実は父の良光さんが相当のやり手で多少強引な所のあるワンマン経営者だった。良光さんはペンションが流行し始めた頃に高台から日本海を見渡せる良い立地の山を早速購入した。2021/01/10

HANA

62
実話怪談集。ああ、これはいい。とてもいい。引き込まれて一気読みする出来。全編どの話もとても嫌な話ばかり。毛色の変わった海外を舞台にした話、怪異が感染する話、日常にふいに襲い来る理不尽、そしてオーソドックスな因果話と内容は多岐に渡っているが、それでも一点「嫌」という部分が共通している。それも平山夢明みたいに直接的な描写は無いものの、雰囲気だけがどんどん増大して嫌感を醸し出している。これひょっとして凄い事ではなかろうか。個人的にはこの嫌感が怪談を語る上で一番大事と考えているので、読みながら大満足であった。2014/05/20

sin

61
読み友の「>お勧め」に惹かれて手に取ったが、やはり実話怪談は読んでいて居心地の悪さを感じてやまない。何度も云っているのだが、実は実話怪談が苦手だ。実話と云いながら話として成立させようとする作為的なモノがあると受け取ってしまうからだ。この作者の“まえがき”や“あとがき”にみられる如何にも手慣れた筆運び…それも含めた技巧に濁りを感じてしまうのは自分自身の猜疑心から来ることはわかっているのだが、怪談は例え実話をベースにしていても創作怪談が肌に合う。2022/02/26

☆kubo

21
どれもなかなか不気味な話で良かった。一番嫌だったのは乾電池か。反復も、似たような話は他所にもあるし、一見いい話のようだが、実はオソロシイ話という一味違うところが良かった。2014/06/09

まあちゃん

16
お隣のでかい国の黒社会では女子供を羊と称し、食肉として流通させているらしい。メーメーと鳴きながら現れる腹を掻っ捌かれた女子供の霊。幽霊よりそんな事実が怖いわ!いじめられっ子が車にはねられ、いじめた子を殺しにくる話。海外旅行に行ったら同じ女の人が写真に写り、写真を撮るたびに近づき、最後は殺されるとか。先祖代々死ぬと骨壷の中で骨が勝手に飛び回り、箱の中に鍵をかけてしまっていて、家の中が噛み跡でいっぱいになる話。大きな白猫が神出鬼没に移動できる話。定礎の中に動物の屍が勝手に入り、自殺者が出るマンションの話など。2018/01/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7878894
  • ご注意事項