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内容説明
「完璧な脳」なんてどこにもない! 脳ができあがるまでのプロセスは、気が遠くなるほど複雑で精巧なもの。だから、ほんのちょっとしたバグは誰にでも起きている。実はそれが、その人の「個性」となるのだ。しかし、そのバグがときに「発達障害」となり、「自閉症」と呼ばれるものにもなる。では、どんな場合に、「障害」となるのか? 神経発生学の第一線で活躍する著者が、かつてないアプローチで発達障害と自閉症の本質に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
95
私も一般的には「自閉症」というのは、育つ環境や母親の影響が大きいという偏見にとらわれていた一人でした。アメリカや現在の日本でもかなり「自閉症」が増えてきているということで脳の発達段階でのちょっとしたバグなどが影響するということでの説明はわかりやすいという気がしました。新書の内容としてはかなり専門的な部分も多いのですが、比較的読みやすい本であると感じました。2024/03/24
どんぐり
69
「自閉症をはじめとする発達障害は、“親の育て方”が原因ではなく、脳の発生発達に関するトラブルから起こる生物学的障害」という内容で書かれた本。脳と遺伝子、自閉症モデルマウスによる研究、自閉症関連遺伝子、ドーハッド(DOHaD)仮説等々、専門的な話題が数多く提供されている。現在の自閉症の神経科学研究を知るにはよい本だが、聞き慣れない専門用語がポンポン出てくるので、素人が読むにはちょっと難しい。著者は、日本分子生物学会の元理事長で神経科学者の大隅典子氏、ブログに「大隅典子の仙台通信」がある。副題の<「障害」と「2016/12/05
しいたけ
58
発達障害の英語名を正確に翻訳すると「神経発生発達障害」になるという。ここを略してしまうために誤解が生じる。「発達が人よりゆっくりだが少しずつその人のペースで努力すればよい」などと言われると、何ともやるせない気持ちになる。元から違うのだ。ゴールとは努力して皆と同じところに立つことではない。そのままで認められるべきなのだ。著者は歯学部出身だという。そこがまた興味深い。根っからの理系人間なのだろうが、これだけ高度なことを噛み砕き説明できる文学的な才能と自閉症を見る目の暖かさに只々尊敬の念を抱く。2017/04/02
Natsuko
22
自閉症関連本30冊目。今まではほぼ療育・支援本だが、本著は脳科学の視点から。この40年で診断数は70倍以上に増加というから驚く。ニューロンの産生、配線、シナプス形成、「興奮性」「抑制性」のニューロンのバランスによるてんかん。マウス実験についても大変興味深い。そもそも自閉症についての実験でなぜマウスがモデルとなり得るのかなど。そして年末に読んだ、自閉症の動物学者テンプル・グランディンの脳の解析。読書で得た知識が繋がり、私のシナプスも活性化したかなと思いつつ。2020/03/25
Natsuko
19
自分に課した、月一冊以上の仕事関連勉強本がだんだんキツくなってきた。プライベート時間には仕事のことは頭から追い出したいのだろう、もうやめてもいいか…という葛藤の中手に取った本。そして開いたらまさかの読了本😳出鼻もくじかれながら再読。ただし発見も多々あり。一年半前の感想とは全く別の部分が引っかかったり響いている。特に自閉症を「病気」と記載している冒頭には疑問を抱きながら読み進めた。後に気質的な障害と発覚とあり納得。勉強により感じた違和感だとしたら成果ともいえるかな…🤔もう少し月一勉強本を続けてみるか。2021/07/20
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