内容説明
江戸の文化が花開いた明和年間、絵師・鈴木春信の美人画に描かれ、人気者となった谷中(やなか)・笠森稲荷の茶汲娘(ちゃくみむすめ)・鍵屋お仙。その美貌とは裏腹に、推理の冴えもたいしたもの。春信が描く四季折々の風物を背景に、目明かしの富蔵(とみぞう)、飴売り土平(どへい)、歌舞伎役者・瀬川菊之丞らと、下手人の背後に潜む真の悪を暴く。時代小説の新星、人情派娘捕物帳で、颯爽とデビュー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のびすけ
20
笠森お仙は、江戸谷中・笠森稲荷門前の水茶屋「鍵屋」で働いていた看板娘で、浮世絵師・鈴木春信の美人画にもなった実在の人物。春信の名画を背景に、お仙らが身の回りで起きる事件の悪を暴く連作短編。お仙は瓜ざね顔で色白、口唇はさくらんぼのように丸く赤く、鶯がさえずるような澄んだ美しい声。笑うと右の頬に笑くぼができる。そんな魅力的なお仙が働く茶屋は、お仙目当ての男たちでいつも賑わう。茶屋で働く表の姿と、悪を懲らしめる裏の姿が必殺仕事人のようで格好いい!頭の中で素敵な女優さんをイメージしながら楽しく読めました。2021/06/20
もんらっしぇ
14
このお正月はお手軽気分で捕物帳でも読もうと積読本の中から選択。美貌のヒロインの鍵屋お仙をはじめ、登場人物に鈴木晴信の美人画に登場する娘たちが次々と登場して楽しめます。作者は故・山村正夫氏や森村誠一氏の薫陶を受けた経歴とのことで、トリックや謎解の筋書きは見事。目明かしの富蔵、飴売り土平、歌舞伎役者・瀬川菊之丞ら登場人物たちのキャラクターも個性的で面白く、映画化・ドラマ化をしたら良いと思える作品。 2020/01/02
藤よい
5
4話ある中で3話目はちょっと分かりづらかったかな…。表題作の十六夜華泥棒が良かったです。2019/11/20
茶道具
3
〈明和の二大美女〉の一人と称される美貌のお仙が、持ち前の冴える推理力で下手人の背後に潜む真の悪を暴く。普段は腰掛け茶屋の茶汲み娘、しかしてその実態は?という、女主人公には珍しい設定に驚いた。2012/09/04
澪
1
作者は、江戸の知識の豊富な人なんだと思う。お仙が探偵役としては、それほど活躍していないのが残念。2018/08/17
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