創元推理文庫<br> ささやかで大きな嘘 下

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創元推理文庫
ささやかで大きな嘘 下

  • ISBN:9784488297053

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内容説明

幼稚園で毎年開かれる、資金集めのためのトリビアクイズ保護者懇親会。園の一大イベントが目前に迫るなか、ジェーンの息子のいじめ疑惑は一向に晴れず、ジェーン本人も次第に心がゆれ始める。一方、ジェーンの友人マデリーンは、別れた夫とその妻の子が娘と同じ幼稚園に通っていることがストレスで、爆発寸前。もう一人の友人、裕福な銀行家の妻で一見何不自由ない優雅な生活を送っているセレストは、夫の暴力に苦しんでいた。それぞれ表に出せない秘密を抱えた保護者たちの感情が懇親会で爆発、そして事件が。死んだのはだれか、そして何故? アメリカでドラマ化進行中の傑作ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えりこんぐ🐤

71
下巻は上巻よりもスラスラ進む。いじめっ子はこの子だったのか。。何やら切ない。そしてついにトリビアクイズ保護者会の夜。意外な真相に驚き、被害者に驚き、死因にも驚き..ジェットコースター展開が面白かった(゚∀゚) この場にいたら、私も嘘をつくかもなぁ。こんなドロドロしていても、読後感は爽やかだった。2017/10/23

のぶ

64
何とも感想の書きづらい作品だった。恐らく最後まで読まないと面白さが伝わってこないだろう。各章に「トリビアクイズ保護者懇親会〇〇前(後)」のような表記があってタイムリミットサスペンスのような雰囲気を感じさせる。途中は各家庭の事情は重大だが、淡々とした描写が続いている。淡々としているが、読んでいて不思議と退屈しない。そして保護者懇親会でいろいろな事情が明かされてやっと納得がいった。異色のサスペンス小説とも言えるかもしれない。2016/08/15

ゆかーん

60
「うわあ、災難だ!」という言葉で埋め尽くしたくなる小説でした。下巻では、子供がついた些細な嘘が、ママ友同士の心に行き違いを発生させます。そしてその矛先は、いよいよ父親に飛び火し、とんでもない大事件の幕開けへとつながってゆきました。子供を信じたいと願う親の気持ちと、大人たちが抱える消し去ってしまいたい過去の記憶。それらが、複雑に絡み合い、幼稚園の懇親会で爆発してしまう結末に呆然としてしまいました…。昼ドラのようなドロドロから、刑事事件へと発展してしまう結末に、何とも言えない苦々しさが心に残ります。2016/10/18

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

36
レナータ!ボニー!いい仕事してるじゃないの!こんなラストになるなんて誰が知り得たであろうか!いや、自分は少なくとも予想だにしなかった。しかけはささやかであるが、ここまで楽しめるミステリーはそうそうないだろう、と思いました。長くてもこれならOK。2017/04/06

わたなべよしお

29
 結果的には、なかなか面白かった。読後感も良い。素敵な作品だと思うが、やはり個人的には趣味じゃないというところか。割と趣味の合う北上次郎さんが推していたので、手にしたが、この手の話はやはり苦手だった。  とはいえ、ベストセラーになるのもうなづける作品ではあった。2016/05/30

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