ピロウボーイとうずくまる女のいる風景

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ピロウボーイとうずくまる女のいる風景

  • 著者名:森晶麿【著】
  • 価格 ¥1,353(本体¥1,230)
  • 講談社(2016/04発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062199278

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内容説明

貧困のどん底からキムラに救われた絢野クチルは、政治家を目指して大学に通い、夜はピロウボーイとして女たちと関係をもつ。女たちはみな問題を抱えているが、クチルとの関わりのなかで、立ち直っていく。一方、クチルの部屋には、謎の同級生知紅が押しかけて居候となり、クチルの帰りを待っている――。〈政治〉と〈愛〉と〈ミステリ〉。アガサ・クリスティー賞作家が挑む新境地。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nyanco

72
山崎紗也夏さんの「シマシマ」は、添い寝はするけれど身体の関係は持たない。でも、森さんだからピロウボーイは、しっかりお勤めもあり、という設定。エロ過ぎを心配していたのですが、それほどではなく、政治とどう繋がるの?と思っていた部分も、いい感じの展開でした。クチルの部屋に押しかけ居候になった知紅の存在も非常に魅力的で、クチルが堕ちていくことの歯止め的存在である点もとても良かった。ただ、その正体は…、う~~ん、ちょっとありきたり過ぎてしまって残念。続→2016/05/04

そうたそ

42
★★☆☆☆ なかなかの筆の早さだなあと思いつつ。森さんの作品は何作かに一作は割と官能さを前面に押し出したものがあるが、本作はまさにそれ。逆にミステリ色は薄め。読んで字の如くピロウボーイ=枕少年と様々な女性との関わりを描く連作短編集。いつもはそんなに気にならないのだが、この作品に関しては気取った語り口調が上滑りしている感じが妙に気にかかった。キャラ自体に個性もないし、森さんの他の作品に比べると大して印象に残らない薄っぺらい作品というイメージ。結局何が書きたかったのかという疑問ばかりが残る一作だった。2016/05/02

ぽぽ♪

35
森さん本人が、回帰以降の新しい視点と、言っていたのが解る気がしました。黒猫シリーズに近いテイストで、性を売りにしてるピローボーイだけどサラッとしてて読みやすかったです。知紅とクチルの関係も性別超えた感じで良かったです。政治絡んでるけど、そこまで社会的な感じもしなく、不思議な読了完でした。2016/03/10

キラ@道北民

34
森晶麿さん初読み。タイトルからの想像を超える、女性の精神的、身体的なよりどころとなり、安らぎを与える男のはなし。政界を取り巻くセレブな女たち絡みだからか、文学、音楽、芸能、絵画と知識満載。政治に関しては、ちょっと小難しいところもありますが、まぁまぁ面白かった。2016/09/01

みい坊

31
「言葉を交わしているとき、すでに君は〈政治〉をしているんだよ」「政治とは私のこと、そして君のこと」う〜ん、わかるような、わからないような不思議な感じです。クチルと知紅の関係はとても自然で好きでした。唐揚げ好きな知紅さん、映画館に行ったことがない知紅さん。そしてとても理知的な話し方をする知紅さん。読んでいてとても魅力的でした。クチル君が教授と比較政治でやりあう辺りは、面白く読みました。キムラさんも好きだし、続編が出たら嬉しいと思います。2016/03/31

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