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内容説明
「負エネルギーの電子が充満している状態」、これが物理学が明らかにした真空だった。物質、エネルギー、宇宙……すべての謎を解く手懸かりは、「なにもない」はずの真空にあった! 真空は、じつは空っぽではなかったのだ。
目次
はじめに
I章 豊かな世界──真空
II章 マクロの真空
III章 ミクロの真空
IV章 宇宙と真空
参考図書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Saiid al-Halawi
5
うん、ごめんサッパリ分からない。分かりやすく書いてあるんだろうけどもね。2012/10/12
左手爆弾
3
真空について解きほぐすことを通じて、現代物理学の発展を明らかにする。現代における真空は古典的な「何もない空間」ではなく、むしろ負のエネルギーが充満しているという大きな転換を前提にしている。ただし、こちらとしては古典的な真空についての科学史的記述が読みたくて読んだ。アリストテレスの真空嫌悪は根強く、ガリレイらの時代にようやく実験による克服がはじまった。トリチェリは実験による真空の存在を主張した際に、神が世界に真空を残しておくはずがないという反論を受けた。2020/04/30
初音
1
完全に理解することは難しかったけど、知らなかったことをたくさん吸収できて楽しかった。2025/04/04
もんじゅ
1
非常に真面目に空間を付き詰めて詳しく解説する。 話題も量子力学だけではない、アリストテレスの哲学からコペルニクスの地動説、ニュートンの力学、アインシュタインの相対性理論といった古典的な理論も紹介だけに留まらずそれにおける真空・空間の意味を歴史的観点や本質的な観点からも述べられている。 このように本当にスケール幅の大きい内容でとてもワクワクして読める。2008/04/11
黒猫トム
1
面白かった! 「真空」のみについて説く本だと思ったら大間違いで、物質とは、原子とは、素粒子とは、その先とは、と掘り下げるほりさげる。空気を抜く真空ポンプにしても、こうやって抜く、さらに抜く、もっと抜く、でも銀河間宇宙の方がもっと真空だよ、とくる。真空についての学問の進歩も説明されているし、真空を中心に、よろず博学になってしまう本と言えよう。空間は4次元だと思ったら大間違い、真空は何もない虚空と思ったら、そう、大間違いなのである。2017/12/19