新潮文庫<br> 見知らぬ国へ

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新潮文庫
見知らぬ国へ

  • 著者名:北杜夫【著】
  • 価格 ¥572(本体¥520)
  • 新潮社(2016/04発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101131641

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内容説明

偉大な父・斎藤茂吉の歌。憧れ続けた文豪トーマス・マン。遠藤周作、辻邦生、埴谷雄高、手塚治虫、谷内六郎……もう会えぬ友への切ない想い。まだ見ぬ国を夢見た青春の日々。『楡家の人びと』『夜と霧の隅で』『船乗りクプクプの冒険』『どくとるマンボウ航海記』など数々の名作の自作解説。八十四年の人生で出会った喜びと輝きを描く、永遠の文学青年・北杜夫の名エッセイ四十五編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

144
エッセイ集が出ました。今まであまりお目にかかっていないもので久しぶりに北さんの作品を楽しめました。私は50年以上も前からのファンで、高校時代、大学時代を通じてよく読みました。このエッセイの中にはご自分が読んだ本や様々な人についてのことがよく描かれています。特にトーマス・マンの「ヴェニスに死す」についての箇所が印象に残りました。自分の作品の創作余話なども楽しいものでした。しばらく北さんの文藝作品を読んでいないので再度読み直そうかなあという気にさせてくれました。2015/11/08

kinkin

56
エッセイ集。北杜夫氏の父、斎藤茂吉のこと、知人との交友について、小説『楡家の人々』創作余話が興味深く読めた。斎藤茂吉氏のことは歌人ということぐらいしか認識しかなかったので面白い人だったことを知った。『楡家の人々』はまたいつか再読したい。2015/11/03

はたっぴ

48
『どくとるマンボウ』シリーズや『楡家の人びと』で著者のファンになってから何年経つだろう。今回、初収録のエッセイ集が出版され、旅のお供に文庫本を購入して一気読み。先生のお薦め図書『人間の土地』『ヴェニスに死す』を忘れずに読メに登録。遠藤周作、三島由紀夫、手塚治虫との交友録や父・斎藤茂吉への哀悼、旅先での思い出や作品の創作余話などエッセイの宝庫だった。本書の至る所で「今は躁状態で…」「あの時は鬱で…」と躁鬱を繰り返す中で作品を執筆してきたことを語り、自らの弱さを打ち明ける人間味溢れた人柄に共感した。2015/10/31

tu-bo@散歩カメラ修行中

36
今から約四十年前、夢中で読んでいた北杜夫さん。ドクトルマンボウシリーズから入って、いわゆる純文学シリーズもたくさん読みました。ファンレターを出して返事をいただいたのも懐かしい思い出です。この人の文体、文章も好きです。少年という作品を読んでドキドキしたことも懐かしい。じゅんじょうだった、かつ感受性も今よりは、豊かだったんだろうな。<(_ _)>2015/11/29

双海(ふたみ)

33
「最近の私はろくな小説も書けなかったし、また老人になって、白髪だらけのうえに妊娠したガマ蛙のごとき御面相になってしまったので、めっきり人気も落ち、出す本もちっとも売れなくなってしまった」・・・毎度のことながら笑っちゃう。北さんが亡くなってからも新刊を出す新潮社に感謝。もっと出してほしいな。2015/11/07

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