内容説明
長原あざみは樫乃木美術大学の1年生。立体造形科に所属の「ぼっち」だ。ある日、同級生の作品を変型させたと疑いをかけられたあざみは、不思議な雰囲気を持つ青年・梶谷七唯に救われるが……。
※本書は第1回角川文庫キャラクター小説大賞《大賞》を受賞した作品を、改稿の上、改題し、文庫化したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hnzwd
45
大学のサークルに集まるちょっと変わった面々を中心に起きる事件とその解決。。何度も読んだパターンですが、、好きなものはしょうがない。主人公達のキャラは変わっていますが、うじうじした主人公も、なんとかしたい気持ちはあってイライラせずに最後まで読めました。読みやすいのはいいんですが、その分だけ意外性も控えめ。軽く読めるので、息抜きには良かったかなー。。ただ、伏線ってのは隠れてないと伏線って言わないと思ったり。2016/04/21
よっち
41
引っ込み思案でいつもひとりぼっちな樫乃木美術大学の1年生長原あざみが、疑われていた状況を救ってくれた研究生の梶谷七唯と出会ったことでその世界が変わってゆく物語。よく分からないサークル「カジヤ部」に所属することになり、梶谷と共に謎を解きながら増えてゆく仲間たち。ミステリ要素はやや薄味ですが、人との出会いが卑屈だったあざみのありようを変えてゆき、ついには窮地に陥った梶谷を救うために奔走するまでに成長する過程はなかなかで、あざみの過去の伏線も分かりやすかったですがきちんと回収していて好感。次回作にも期待ですね。2016/04/05
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
39
キャラミス一位という謳い文句につられて。美大に通う平々凡々なボッチ、あざみが、いろんな謎に遭遇しつつ、少しずつ友達を得て、ボッチじゃなくなってゆく…というストーリー。ありきたりだけど、美大を地盤に置いた作品はハチクロ以来なかったので、そこそこ面白かった。続きもきになるなと思ったら、出てるんだね。読んでみようかな。2016/08/26
ゆき
38
美大に通う引っ込み思案の性格のせいで、いつも一人ぼっちのあざみ。そんなあざみが、いろんな謎に遭遇しつつ、少しずつ友達、仲間ができていく。ずっとおどおどして、自信がなかったあざみが仲間の無実をはらそうと必死になってる姿に応援したくなった。2016/10/04
ソラ
34
キャラクター小説大賞受賞というふれこみ通り、登場人物たちはどの子も薄味ではあるけれど、心地よい作風でした。まだキャラクター紹介の段階なので次作も読んでみたいなぁという気になった。2016/04/10