内容説明
破天荒な名医(?)が江戸で活躍する痛快時代劇!
文芸評論家 菊池 仁氏、絶賛!
「まさに脂が乗っている。楽しみなシリーズものがひとつ増えた」
名医を目指してはいるが、何をやっても続かない与之助は、枯田薄斎のもとに弟子入りして一年が過ぎた。患者に養生を勧めるだけで薬も出さず貧乏医を続ける薄斎に、与之助は溜息しか出ない。だが、薄斎はなぜか遠江の黒岩山藩からは御殿医として招聘され、藩主の病を治してしまった。直後、このことが発端で、二人は尾張と紀州の暗闘に巻き込まれ、公儀隠密に狙われてしまう。果たして薄斎は本当にやぶ医か、それとも……?
書き下ろし時代小説、新シリーズ第一弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
120
やぶ医薄斎 周りの勘違いと薄斎さんのおとぼけで事件は解決するが剣術の腕は確かなようで大富豪同心の卯之吉さんとは異にするが面白く読める新シリーズになるのか?2016/07/17
はにこ
7
やぶ医者?な枯田薄斎。名前からして「かれたはくさい」ってww昔からしたら体の歪みが病の元だなんて思わないかもしれないけど、意外と的を得ている。うっすら分かっていたけど、やっぱり剣術は達者!何だかんだ与之助と名コンビ。2020/03/19
qoop
7
誤解が重なり大ごとに巻き込まれる主人公というのは著者の代表作「大富豪同心」シリーズと同じだが、本作では勘違いを誘発する動きと主人公自体の謎が重なっているため、印象は大きく異なる。何より三船敏郎の赤ひげと用心棒(黒澤作品プラス座頭市ゲスト版)をパロディ化したような?主人公が魅力的。ドラマになるとしたら誰が適役だろうか。森山未來はどうだろう?2017/10/19
ウォーカージョン
6
面白かった。パターンは大富豪同心だが、卯之吉より有能かも。大富豪同心の初期と比べてだいぶ作家さんとして練れている。「真っ直ぐ」に笑った。2018/11/09
誰かのプリン
6
兎に角面白いの一言。公儀隠密であり竹馬の友である福地四郎左衛門より、諸国に名医であり御殿医でもあると言いふらされスケープゴートにされた薄斎。 敵からも公儀隠密と勘違いされ、命を狙われるはめに。薄斎と弟子である与之助のキャラクターが良かった。2016/10/31