ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学

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ソーシャル物理学:「良いアイデアはいかに広がるか」の新しい科学

  • 著者名:アレックス・ペントランド:小林啓倫
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 草思社(2016/03発売)
  • GWに本を読もう!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794221551

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内容説明

組織の“集合知”は「つながり」しだいで増幅し、生産性も上がる。
集団を賢くする方法が、ビッグデータで明らかに!

のべ数百万時間におよぶ社会実験のビッグデータから、「人間の集団」がもつ普遍的性質を解明。社会科学と人間理解に革命を起こす画期的研究を、第一人者が綴る。

【内容より】
◎従来とはケタ違いのデータ量で社会科学に革命を起こす
◎人間集団の意思決定は、ミツバチのそれと似ている
◎自分の知り合い同士もやはり知り合いである組織は強い
◎会議で誰もが平等に話すと、生産性・創造性は高くなる
◎バブルやパニックを引き起こす「エコーチャンバー」
◎市場原理でなく「集団の力」を使うインセンティブ

センサなどによる詳細な観測で得た人間行動のビッグデータにより、人間は他者から、単純な法則に則ったかたちで影響を受けていることが明らかになった。たとえば、ある新しい習慣を身につけるかどうかの確率は、その習慣を既に持っている人物との接触の量や、その人との社会的絆の強さから見積もれるのである。

この知見をもとに、集団や社会に影響が広がるようすを示すモデルを構築、実際の観測データを組み込むことにより、集団の振る舞いや、集団全体の生産性・創造性に関しても、驚くべき正確さで予測することが可能になった。

さらに、著者はその予測をもとに、組織を改善したり、または一から構築したりするために、社会に介入する方法も開発、実際に現場で適用し多くの成功を収めている。著者らのモデルは、数十万人を擁する都市のスケールへも拡張可能で、都市の生産性や創造性の改善にも役立てることが可能だ。

画期的な成果を次々生んでいるこの「社会(ソーシャル)物理学」は、社会科学に革命を起こし、企業などの組織運営に大きな改善をもたらすだけでなく、都市計画や社会制度設計などにも大きなインパクトを与えるもの。その最新の成果を、研究者自らが綴る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyako Hongo

13
もしかしたら共産主義は実現可能なんじゃないかと思ってしまった。□携帯電話によってこれまでよりもずっと細かな個人の情報が取得可能になり、人と人とのつながりが可視化できるようになった。GPS・音声・心拍数・身振り…そこから仕事のパフォーマンスの高い人間と低い人間の差は何かのデータを積み上げる。このあたりは少し前にネットやテレビで紹介されてた覚えがある。すでに現実に活用され始めてるわけだ。□何より社会がうまく運営される可能性は魅力的だと思う。廃棄される食料が減るとか、無駄なエネルギーをつぎ込まなくて済むとか。2018/07/14

木ハムしっぽ

4
それぞれの章だけで1冊書けるほど内容が濃すぎて正直難しい本。矢野氏の解説で振り返ると凄さが実感される。人間社会の行動を理解するには、意味のある行動の履歴を追うのではなく、一見無意味に思える、「パンくず」のようなデータに意味を見出すことが重要だった。データの動的な流れに普遍性を見出した著者は、ニュートンが速さの変化に普遍性を見出して物理学を体系付けたことに照らして「社会物理学」と名付けたとか。世界中に散らばった赤い風船をすべて見つけ出すレッドバルーンプロジェクトをわずか8時間で完遂するなど。濃い内容でした。2022/03/23

Kentaro

4
ダイジェスト版からの要約 社会物理学を動かすエンジンとなるのが、ビッグデータである。社会物理学の分析のもととなるのは、私たちが至るところに残す「デジタルデータのパンくず」、すなわち通話記録やクレジットカードの利用履歴、GPSによる位置情報などである。こうしたデータは人々がとった行動を記録し、日々の暮らしがどのようなものかを描いてくれる。社会現象は、人々の間で交わされる何十億という小さな交流の積み重ねによって成り立つ。その中で人々は、モノだけでなく金や情報、アイデア、うわさ話など様々なものを交換していく。2018/04/17

hika

4
職場等の全体の生産性を上げたいと考えている人には凄く面白い。人間の振舞をスマートフォン等で定量的に計測すると、その行動を左右するのは理性や思考ではなく、彼らがおかれる社会的な環境であること。単純化すると環境を操作すれば生産性は上がる。それを「社会物理学」という概念で説明する。会議の生産性を上げるために全ての構成員がきちんと発言できるようにする。職場の席の配置を工夫し、交流を促進する。なんとなく思っていたことがデータで示されるので職場で交流を起こし生産性を上げたいと思う人には後押しになるだろう2017/01/08

ゆき

4
何度かおすすめされていたので読了。 つながりやちょっとしたことをデータとしてためていくことでクリアになるものがある。 物理学としてきちんとモデル化できるものなのかと驚いたまま。2016/08/06

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