出版社内容情報
気鋭の米文学者があの名作に知られざる事件を発見! ついには作家の作品世界全体を貫くミステリーまでをも解き明かす衝撃の評論。
内容説明
「バナナフィッシュにうってつけの日」は主人公の拳銃自殺というラストで知られる。だがそれは「自殺」だったのか?前代未聞の問いは問いを呼び、やがて『ライ麦畑』も含む作品世界を一変させる。世界最高峰のミステリ賞“エドガー賞”(評論・評伝部門)で日本人初の最終候補となった「文学探偵」が弟子と共に天才作家の謎を稠密なロジックで解き明かす。
目次
序章 シーモアの予言(銃声;ハプワース16、1924年 ほか)
第1章 若い男(男の正体;家族の証言 ほか)
第2章 両手の音(公案を裏返す;片手片足のミュリエル ほか)
第3章 バナナとリンゴ(最高にうってつけな日;「どちらか問題」再び ほか)
第4章 ホールデン(狙わない人;ゲームから遠く離れて ほか)
著者等紹介
竹内康浩[タケウチヤスヒロ]
1965年、愛知県生まれ。アメリカ文学者。東京大学文学部卒。北海道大学大学院文学研究院教授。Mark X:Who Killed Huck Finn’s Father?(マークX―誰がハック・フィンの父を殺したか?)がアメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)の評論・評伝部門で日本人初の最終候補となる
朴舜起[ボクシュンキ]
1992年、兵庫県西宮市生まれ、鳥取県境港市出身。立教大学文学部英米文学専修を卒業後、サリンジャー研究を志し、北海道大学大学院に進学。現在、同文学院欧米文学研究室博士課程3年。ハーマン・メルヴィルやワシントン・アーヴィングなど19世紀アメリカ文学からイアン・マキューアンをはじめとする現代イギリス文学まで幅広く研究中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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