内容説明
モンゴル研究に関する日本での第一人者・砂原教授が、自宅近くの井の頭公園で殺害された。教授が団長を務めるはずだったモンゴル訪問団の5人のメンバーのひとりに推理作家・中小路信が加わった。果てしないモンゴルの大草原をひた走る大陸横断国際列車のなかで、第2の事件が起こった。事件の鍵は、奥州平泉から逃れたといわれる義経北行伝説の真相と、義経ジンギスカン説にあると、中小路は推理したが……。モンゴルを取材旅行した著者が義経伝説の謎に迫る歴史ミステリーの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
samandabadra
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モンゴル語がいっぱい出てくる、Lhagvaという名前がサガワさんとかいてったりするので、耳書きだろうか2015/06/05
紫
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源義経=ジンギスカン説をあつかった一作であります。同説は12世紀当時の日本とモンゴルを結びつける直接の証拠を欠いており、そのため源義経北行説の可能性、ジンギスカン外国人説の可能性の両方からの検討を進めるものの、結局、実証を欠いた可能性の列挙にしかならないという点に弱みがあります。中津先生もその点にはお気づきで、この物語ではジンギスカン時代の日蒙交流を裏づける遺品をめぐって事件が起こるという設定になっております。殺人事件も歴史の謎解きも薄味ではありますが、モンゴル紀行が興味深い。星3つ。2012/07/08
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