内容説明
池袋の「ビックリガードの五叉路」で、私は一週間前に死んだ篠島が歩いていた。彼の告別式で久しぶりに再会した高校の同級生のアキちゃんが、ブンとピルルという猫たちと暮らす家に、妻が不在の夜に突然訪ねてくる。さらにはお隣の三池さんの娘さんも加わって終わらないおしゃべりに、思いは時空を超える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
きょちょ
25
野間文芸賞受賞作。 いつも以上のとりとめのなさ・・・。 彼の作品は、いきなり爆笑したり、こんなところに着眼して思考するのかと、感心したりするときがあるが、この作品においては未だにそれがない。 いきなりの「てにをは」の異常さは、わざとそうしたらしい・・・。 ただ、私の感覚では、彼の面白い作品は、併読している夏目漱石の流れに近いなと思う。 川端康成賞も最近受賞したそうで、総なめだ。 あとはノーベル賞だが、彼を良く知る友人曰く、「保坂作品はきっと誰もまともに翻訳できね~から、ノーベル賞は無理だぁ」とのこと。 ★2018/07/06
メセニ
7
「今更なんで古川日出男が新人賞なのか」ーーこの本を手に取り、真っ先に掘り起こされる数年前の思考。その当時の野間文芸賞受賞作が本書で、新人賞が古川の作品だった。すでにキャリアのある作家への新人賞に疑問を抱いたその”ついで”に本書を知ったわけだ。それが何年前のことだったか。気になり始めて調べた。するとどうか。二作の受賞時期がばらばらなのである。では一体どういう経緯で私はこの二つを関連付け記憶したのか。自分の記憶のストックの仕方やその不確かさ。連鎖し呼び覚まされて立ち現れるもの。そんなことが気になりつつ下巻へ。2017/04/30
qoop
6
とにかく冒頭の一段に見る歪さが気になり読み始めた。意識の流れを追うかのような展開はある意味で分かり易いが、本作はそうしたものではないだろう。随所に感じられる実験的ともいえる技巧は意識的なのかどうか。自動筆記的な肌触りも感じられる。が、そうしたお手盛りの読み方で太刀打ちできるものではなさそうだ。淡々と日常描写が続くので見通しが良いはず、なのに五里霧中。下巻に進む。2020/01/14
おいしい西瓜
5
今まで読んできた保坂和志のどの小説より自由で、印象に残らない話が続くその印象の残らなさはベケットを彷彿とさせる。著者自身が書いていた「細かく忙しなく動いている」ことでこの小説も駆動しているわけで、一度その流れに乗ってしまえばいつまでも読んでいられる心地良さがある。もうすぐダイジェスト版の「未明の闘争」が講談社文芸文庫から出るらしいけれど、猫の話が削られるのかなと思うくらいには猫の話が多い。2026/03/27
Nick
3
感想は下巻にて。2024/09/07
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