- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
古代中国の書『老子(老子道徳経)』は,熾烈な戦国時代を生き抜く処世の知恵であり一種の統治理論であるが,同時に,世の中と人間についての深い洞察力によって,人類の教科書ともいうべき普遍性を持っている.ここで説かれる平和的で,自足,素朴なあり方,謙虚さは,時代や地域を超えて,現代の人々の心に直接訴えかける.
目次
目 次
凡 例
老 子(第一章─第八十一章)
解 説
あとがき
索 引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
91
「水の思想」に深く感銘を受けました。また、老子の説明がほぼ全て自然現象で説明されていることに、答えは身近にあるのだと改めて思い知らされました。これも一種の「足るを知る」なのかもしれません。2025/01/01
コウメ
69
1章1章短く区切られており、全体のテーマは「道」これに尽きる。この「道」というものが統率者や王、聖人に例えられる。昔の本であって現代とでは少しズレている部分があるが、現代にも通用する部分もあった。/(第9章)器の水をいつまでも満たし続けようとするのはやめといた方がよい。刃のさきを鍛えに鍛えて鋭くしたものは、長い間そのままで続くわけが無い。黄金や宝玉が家中いっぱいになればそれを守りきれるものではない。驕り高ぶると自然に破滅を招くことになる。2020/05/28
ゲンショウ
40
遂に拝読。やっと読了。柔弱にして何事にも抗わないもの…水。そのものの様に生きる事が出来れば、人は…私は、安寧に生きる事が出来るのだろうか…?聖書や論語と並び、二千余年読み継がれた本書。様々な人々が解釈し研究しても尚、柔弱にして抗わず…よって、その思想が人を…私を惹きつけて止まない。2013/08/09
加納恭史
33
「バカボンのパパが読む老子」あたりが気楽かなと思ったが、もう在庫切れらしい。まあこの本の「老子」を読む。昔に読んだが、変わりないかな。やっぱり懐かしい言葉が並ぶ。大道廃れて、仁義あり。道が廃れてから、仁義が説かれるようになった。知恵が働き出してから、大きな虚偽が行われるようになった。家族が不和になり出して、孝子や慈父が出るようになり、国家が混乱し出して、忠臣がでるようになった。「大道」は最高の支配者が治める時代で、「仁義」は人民が誉めたたえる支配者の時代で、世の中は道から徳の時代、次いで仁義へ推移した。2023/09/20
おせきはん
27
他と比較せず、こだわらず、水のように力まず生きるという考え方に共感しました。無為自然については「何もしない」のは「自分の考えで物事を動かそうとしない」「余計なことをしない」ことと理解しました。2025/05/25