内容説明
さらわれた皇女の平安恋絵巻、完結編!
男女の双子の皇女として生まれた純子(いとこ)は、三歳のとき何者かにさらわれ宇治川に小舟で独り流されたものの、川辺を通りかかった老夫婦に保護され育てられた。
十二年後、素性が判明して都に戻されたが、すっかり庶民の娘に育っていることに周囲は失望する。
そんなとき、教育係としてやってきた兵部卿宮の理登(あやなり)に純子は次第に心ひかれ、理登もまた純子を愛するようになった。
お互いの気持ちを確かめ合った二人だが、純子の生母である弘徽殿の女御は、密かに他家への縁談を画策し、意のままにならない純子を監禁する。 なんとしても理登の元へ…! 覚悟を決めた純子は、己の力で抜け出そうとするが・・・。
二人の恋の行方は? そしてついに明らかになる十二年前の事件の真相とは!?
さらわれた皇女と謎多き皇子の、平安恋絵巻完結編!
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
47
ヒロインとヒーローは揺るがぬ愛で結ばれているのに弘徽殿の女御は純子を他家に嫁がせようと塗籠に監禁してしまう(このあたりは落窪っぽくて楽しい)が、純子は野性的な育ちなので大人しく監禁されているような姫君ではない。だれがなぜ攫ったのか、なぜ弘徽殿の女御は実母なのに純子に冷たいのかが判明して完結する。物語としてはハッピーエンドだけれど、猫を縛って振り回すような我儘な人には帝になってほしくないと思う読者である。2021/07/19
ダージリン
32
2冊で終わりなのは残念でしたが、純子が培ってきたもので窮地を脱出でき、理登のもとへ向かうシーンは良かったです。純子と理登は地味かもしれないけど、とてもお似合いですね。そして、あきさんのイラストがこのお話の風情を盛り上げてました(笑)。2015/12/30
coco夏ko10角
20
いきなり皇女だとわかり相当大変なのに努力したり前向きだったり自分で行動したり、と純子にかなり好感。誘拐されたときの真相は違うのを予想してたなぁ。帝がいい方でよかった。2021/11/21
しゅてふぁん
20
理登の『恋をする覚悟』を見ることができた。有言実行、誠実で素敵。2016/04/21
幸音
18
母親により降嫁を命じられ、塗籠に閉じ込められた純子。脱出しようと画策する逞しさがかっこいい。12年前の事件の真相解明は駆け足だった印象。それにしても純子がただただ不憫。疑いも「偽者」発言もそうだけど、どうしてこうも母親の情が薄いのか。ただ、その際直輔が純子の養い親について触れ、養い親達の想いに涙腺が緩んだ。事件は思ったより関係者が多くて相関図ほしい。宮様の「いと」呼びと短編が愛しい。あと、ほくろの位置を知ってて指し示すの悶えた。メイン2人とも宮様なの珍しい。どんな場面でも一途に想い信じ合う2人が素敵。2015/12/28
-
- 電子書籍
- 【単話版】穏やか貴族の休暇のすすめ。@…
-
- 電子書籍
- 赤い旋風【分冊】 10巻 ハーレクイン…
-
- 電子書籍
- 至極のお弁当 連載版 第7話 ぐる漫
-
- 電子書籍
- 秘薬の恋を月に誓う 運命のいたずら 角…