内容説明
かわら版売りの利吉が変死し、同じ生業の才助にも生命の危機が。物書きの武士・孫四郎と可憐な女絵師・市麻呂も才助に巻き込まれ、3人は利吉の死の真相へ近づいていくが……。謎の言葉「神渡し」の意味とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゅう
5
主人公才助は、かわら版の読み売り。相方?の孫四郎は、武士でかわら版の記事を書いている。才助の幼馴染みの読み売り、利吉が死んだ。鬼に殺されたと記事にした孫四郎宅に、こんなかわら版は売れないと、才助は乗り込む。そして、才助は、何者かに襲われた。何故あんな真似をしたのか聞かれるが、才助には、さっぱり。才助と孫四郎は、調べ始める。面白かったです。シリーズじゃないのですね。残念。2020/07/27
タツ フカガワ
5
かわら版の読み売り才助は、「鬼を見た」と言って死んだ男と幼なじみで、浪人の青山孫四郎とともに不可解な死の謎を探っていく。やがて第二、第三の殺人が起き、事件の裏に怪奇な匂いがしてきたあたりからテンポアップ。才助と孫四郎との掛け合いも面白かった。2018/02/07
M2
4
初作家さん。期待以上に読み応えのある話で満足。才助と孫四郎のかけ合いが楽しかった。シリーズ物かと思ったらこれでおしまいなのかな。ちょっと残念。2016/04/20
matsu0310
0
☆既読2016/01/24
zatugei
0
時代小説は文化文政期以降の、あまり年代設定をはっきりさせないことが多いが、これは正徳3年(1713)の出来事と設定されている。その理由が最後に明かされることになる。軽いタッチで描かれているが、有名で重要な、でありながら互いに無関係な二つの事実と事件を結びつける。こんな視点があったのか。驚かさせた。2020/03/30